24年度の試掘 規模拡大 遺跡調査 植苗地区でも 市美術博物館

24年度の試掘 規模拡大 遺跡調査 植苗地区でも 市美術博物館
23年度に行われた試掘調査(市美術博物館提供)

 苫小牧市美術博物館は2024年度、開発行為を進めるのに当たり、遺跡の有無などを調べる試掘調査を23年度よりも規模を広げて行う計画だ。24年度は美沢地区や苫小牧東部開発地域(苫東)に加え、植苗地区でも行う予定だ。

 同館によると、23年度は美沢地区と苫東の柏原地区で試掘調査を行い、柏原地区で新たな遺跡見つかっている。市は事業費として24年度予算案に、前年度比100万円増の370万円を計上。財源の約半分に国の補助金を見込む。

 試掘調査は、同館職員が兼務する市埋蔵文化財調査センターの事業として実施。開発予定地の1%程度を重機で掘削し作業員が精査、遺跡の有無を見極める。

 遺跡が確認された場合は範囲を特定し、工事などで文化財が破壊されるなどのリスクがある場合には遺物の記録や回収などを伴う発掘調査も視野に入れる。

 23年度の調査では、4月の美沢地区の試掘で新たな遺跡発見に至らなかったものの、9~10月の柏原地区の調査では12ヘクタールのエリア内で2カ所の「落とし穴」が見つかった。調査に携わった同館および同センターの学芸員岩波連さんは「シカの捕獲のためのわなだったと考えられる」と指摘。発見場所が離れていたため、個々の遺跡と判断したという。

 いずれの落とし穴からも出土品は見つからなかったが、苫東については調査範囲拡大による新たな発見が期待される。

 このほか、23年度は北海道埋蔵文化財センター(江別市)が高丘の有珠川上流域で「有珠川7遺跡」の発掘調査を実施。縄文時代中期~後期の土器や石器などの遺物、竪穴式住居跡、炉跡といった遺構が見つかった。縄文時代の多頭石斧が市内で初めて出土するなどのトピックがあり、発掘資料は今月末にも同館に移管され、有珠川7遺跡の調査報告を兼ねた展示が行われる見通しだ。

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