苫小牧市は20日、地域住民と外国人が日常的に共生する社会を目指す「多文化共生指針」の策定に向けた初会合を市役所で開いた。2023年度に定めた「多文化共生ビジョン」に基づき、今年度事業でまとめるもので、10月下旬までに指針案を作成する見通し。パブリックコメント(意見公募)などを経て、成案化に向けた最終報告を来年1月に予定している。
指針は都市再生コンセプトプランの具現化、市の課題解決や成長戦略の一つとして策定する。国籍や文化的背景にとらわれず、地域の一員として共生できるまちづくりの基本的な考え方や方向性を示した同ビジョンを基に、具体的な施策を盛り込んでいく。
同ビジョンで掲げた理念「あなたと創る あなたとかがやく―苫小牧市は世界とつながる多文化共生のまち」と、「ともに暮らす―住み続けたい地域づくり」―など四つの目標に基づき、子育てや教育体制の充実、多文化共生の意識啓発、担い手の受け入れと人材育成の環境整備、留学生の地域参画や定着などの基本方針、施策で構成する。
策定会議は外国人の雇用や教育などに関わりある、市内の企業や団体などの12人で構成。初会合で委員から「住居の対応をどうしていくのか」「外国人労働者や留学生をどう定着させていくか」との意見が出たほか、日本人と外国人との交流の機会創出や施設などにおける行政サービスの向上を求める声が上がった。
都市再生アドバイザーとして参加する一般財団法人ダイバーシティ研究所の田村太郎代表理事は「同じ職場や教室にいる人がコミュニケーション能力を上げていくことはとても大事」とアドバイス。また、外国人が日本に来る理由に触れて、「自国にない暮らしやすさや生きがい、自分らしさを出せる環境があると思う。苫小牧らしさが載った指針にして」と提言した。
市未来創造戦略室によると、市内では総人口の減少に反比例し、ここ数年は外国人が増加傾向。市内で暮らす外国人は17年12月末時点で527人だったが、22年12月末に1000人を超え、今年4月末時点で1488人。国籍別ではベトナムが372人で最多となっている。
















