苫小牧東部地域(苫東)の工業用地を分譲する株式会社苫東の第27回経営諮問委員会(委員長・寺島実郎日本総合研究所会長)が20日、札幌市内のホテルで開かれた。寺島委員長は会議後に記者会見し、次世代半導体製造ラピダス(東京)の千歳市進出に触れて「産業集積に光が見えている」と期待し、「そこで働き、暮らす人の満足度を考えなくては」と提言した。
寺島委員長は、ラピダスの工場建設の順調な進展に「インパクトが大きく、この1年間で様変わりした」と述べた上、「産業が集積すればいいだけではなく、そこで働く人やその家族が満足できるアメニティーや教育の提供が大事。苫東だけでなく地域全体で考えるべき」と訴えた。
苫東の経営状況については「分譲、賃貸収入、配当金も非常に堅調」と説明。今後の分譲増加に希望を持っているとし、「北海道は食材生産はあるが、加工、流通、調理などの付加価値創造に課題と伸びしろがある」と期待を寄せた。一方、人手不足や人口減少など本道が抱える課題を挙げて「どういう戦略を取るか非常に重要な課題」とも指摘した。
脱炭素社会の実現、化石燃料を自然由来のクリーンエネルギーに転換するグリーントランスフォーメーション(GX)についても「岩倉博文苫小牧市長が『時代が苫東に追いついてきた』と言うぐらい自信あふれる発言が出ていた」とこの日の委員会について言及し、「見えてきた課題について、どれだけ構想を持って対応できるか。第1段ロケットは成功。第2段ロケットがどうなるか」と述べた。
委員会は、寺島委員長をはじめ、道経済連合会の藤井裕会長、岩倉市長、トヨタ自動車北海道の北條康夫社長ら委員計10人が出席し、非公開で行われた。
















