ヤングケアラー実態把握へ 苫小牧市社協職員が交流

ヤングケアラー実態把握へ 苫小牧市社協職員が交流
「かまくら」を訪れ、市社協職員との交流を楽しむ子どもたち

 苫小牧市社会福祉協議会は今月、大人に代わって家族の世話や介護、家事などを担う18歳未満の子ども・ヤングケアラーの孤立化を防ぐための交流と居場所づくり事業に乗り出した。市ヤングケアラー支援条例の施行を受けた市内では初の試みで月1回程度、児童センターなどで子どもの悩みに対応する。22日に明徳町で初回の活動があり、小中学生が市社協職員との交流を楽しんだ。

 ”居場所”の名称は「こども・若者相談所 kamakura~かまくら」。対象は小中学生、高校生。月1回程度、会場を変えながら実施する。

 午後2時~6時の放課後時間帯で、ヤングケアラーか否かにかかわらず訪れた子どもたちと地域福祉を専門とする市社協の職員が交流。学力や友人関係、学校生活、家庭の経済状況などの悩みや不安の声に耳を傾ける。

 家事や介護など、家庭内での過度な役割負担が困り事の要因になっているケースを想定。子どもと信頼関係を築きながら状況確認や本人の希望の把握に努め、場合によっては関係機関と連携するなどして適切な支援につなげる。

 初回の同日は、明徳町の子ども食堂「ma’am(マム)」に隣接する空き店舗で開催。子ども食堂でおなかを満たした子どもたちが「こども・若者相談所」に集合した。

 小学2年~中学3年の21人が次々と立ち寄り、好きな食べ物や学校生活で感じている不満、はやっているゲームなどについて市社協の職員と和やかに語り合っていた。

 市社協はこれまでも学校に行きにくさを感じている子どもや若者の居場所づくり事業、経済的に困窮している世帯への個別支援事業を通じ、多くの子育て世帯と関わってきたが千寺丸洋総合支援室長は「ヤングケアラーと思われるケースに出合うことはほとんどなく、地域福祉の現場でも実態把握はとても困難」と指摘。悩みを抱えるすべての子どもたちの相談に応じることでヤングケアラーも安心してSOSを出すことができると考え、「かまくら」事業に乗り出したという。

 ヤングケアラーを取り巻く環境の深刻化を防ぐため、全国で当事者間の交流やさまざまな居場所づくり事業が進められる中、苫小牧市も同条例に基づき、ヤングケアラーの交流の場づくりに取り組む民間団体に活動費を補助する新規事業を計画している。

 千寺丸室長は「手探りながら回を重ね、ヤングケアラーかそうでないかにかかわらず、地域の子どもたちが安心して声を上げられる場所にしていきたい」と語る。

 次回は6月6日、大成児童センターで実施予定。

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