第９５回都市対抗野球大会道地区２次予選は８、９両日、札幌円山球場で行われ、クラブチームとして唯一４強入りしたＷＥＥＤしらおいはＪＲ北海道硬式野球クラブに２―３、北海道ガスにも１―２の僅差で両企業チームに惜敗した。３連勝の北海道ガスが４年連続４回目の本大会（７月１９日開幕、東京ドーム）進出を決めた。
　ＷＥＥＤは太田が両日の２連戦で完投した。最終日に優勝した北海道ガスとの対戦は三回２死二塁で伊東が先制適時打を放った。その後、七回に同点犠飛、八回にも失策の間に１点追加され、逃げ切られた。
　前日のＪＲ北海道とは１点を追った六回に山崎が同点適時打し、七回にも佐々木、吉田、鈴木の３連打で１点勝ち越したものの八回に反撃されて及ばなかった。
　（９日）
ＪＲ北海道硬式野球クラブ（２勝１敗）
９００００００００―９
０００００００１０―１
日本製鉄室蘭シャークス（１勝２敗）
（Ｊ）大崎―今西
（日）石澤、松田―佐々木
🉀石澤（Ｊ）松田、岩﨑（日）―佐々木
🉂南木（Ｊ）
北海道ガス（３勝）
００００００１１０―２
００１００００００―１
ＷＥＥＤしらおい（３敗）
（北）海老、大城、武笠―中林、田中
（Ｗ）太田―吉田
🉂寺田、髙橋、佐藤（北）佐々木（Ｗ）

（８日）
日本製鉄室蘭シャークス（１勝１敗）
００００００００１―１
１０００００１０Ｘ―２
北海道ガス（２勝）
（日）石井、松田―佐々木
（北）大城、村上、武笠―中林
🉀武井（北）
🉂佐々木、青木（日）武井、高橋、佐藤（北）

ＪＲ北海道硬式野球クラブ（１勝１敗）
１００００００２０―３
０００００１１００―２
ＷＥＥＤしらおい（２敗）
（Ｊ）内沢、伊藤、夏井―今西
（Ｗ）太田―吉田

― 緩急つけ、強力打線抑える　ＷＥＥＤの太田
　ＷＥＥＤしらおい投手の太田がＪＲ北、続く北ガスの２日間２試合で連投した。球数は８日に１３０球、９日は１０８球を数え、北ガス戦後に「まだ投げられますよ」と泰然。打たせてアウトを取る制球と驚異的なスタミナ両方が光った。
　両日、ロースコアの試合をつくり、「それぞれチャンスもあって勝ち切れた試合でもあった」と悔しさをにじませた。クラブの先輩らに教わり、緩急織り交ぜる投球術を昨年後半あたりからつかんだそうで「真っすぐが早かった頃はフォームに力感が出て、逆に打者に合わせられると気付いた」と言う。３０歳は「力を抜いて同じフォームで左右高低に投げ分けるのが理想的」と語った。
　札幌出身で北海高―北海学園大と進んで今は白老で働く。故郷の大舞台で躍動し、「大学４年間でよく投げていた円山球場で投げられて良かった」とエースは笑顔を見せた。これから臨むクラブ選手権道予選（２９日開幕）に向け、「何とかゼロで抑えていく自分の投球をするまでです」と意気込んでいた。