公共施設の在り方 将来に財政負担残さず 苫小牧市議会一般質問

公共施設の在り方 将来に財政負担残さず 苫小牧市議会一般質問

 苫小牧市議会の定例会は17日、本会議を再開し、一般質問に8人が登壇した。主なやりとりを紹介する。

 喜多新二氏(新緑)は、ICT(情報通信技術)の効果的な活用として、学習用タブレット端末の自宅への持ち帰り状況について聞いた。園田透教育部長は「市内小中学校37校のうち16校で毎日または週に2日程度持ち帰っている」と回答。「ドリル型教材を使った予習や復習、インターネットを利用した調べ学習、タイピング練習、授業で生じた課題の解決やレポート作成などに使われている」と事例を挙げた。

 谷川芳一氏(会派市民)は、2月に公務復帰した岩倉博文市長の体調や今後の公務への影響を尋ねた。町田雅人総合政策部長は、これまで業務の3割ほどを副市長が代行していたことを報告した上で、「今月に入ってからは市長が8割超対応している」と説明。岩倉市長は「外勤もこなせるようになっており、今後その回数も増えてくると思う」と回復の見通しを示した。

 冨岡隆氏(共産)は、防衛体制強化の一環として、平時から自衛隊や海上保安庁の使用可能な「特定利用港湾」に苫小牧港が指定されたことについて、「不安を拭えない」と指摘。小名智明産業経済部長は「基本的に苫小牧港の物流に支障を来さないことが重要。平時に置いても自衛隊や海上保安庁が優先して利用することはない」と述べた。

 松尾省勝氏(民主クラブ)は、高齢者の孤独死問題を取り上げ、市内の自宅で亡くなった高齢者の状況、対策について質問した。白川幸子福祉部長は「実態は(数値で)把握できていない」としたが、「死後1週間を超えて孤立した状態で発見された人の推移は2021年3件、22年2件だったのが昨年は9件に上った」と答弁。中でも「男性の方が女性よりも友人、知人と会う頻度が少ない。社会福祉協議会による男の集いと銘打った講習会やボランティア活動への参加を増やす取り組みを行っている」と語った。

 大野正和氏(公明)は、公共施設におけるおむつ交換スペースの設置について進捗(しんちょく)状況を聞いた。白川部長は「アブロス日新温水プールに入浴介助用のリクライニングシートを3月から導入。市民活動センターでは、バリアフリートイレ内にユニバーサルシートと呼ばれる大型ベッドを設置する改修を行った」と説明。折り畳み式ベッドの設置については「今年度は5台の導入に向けた準備を進めており、貸し出しを行う考え」と整備拡大に前向きな姿勢を示した。

 山田隆子氏(新緑)は、障害者の就労支援事業所の利用状況について尋ねた。市によると、3月末時点で就労継続支援事業所はA型4事業所116人、B型28事業所651人、就労移行支援事業所は1事業所11人。白川部長は「数年前より事業所数が増え、定員枠も広がっている」する一方、「利用者の障害特性や送迎の状況、本人の意向などもあり、市外の事業所を利用している(障害者がいる)ことも承知している」と話した。

 小野寺幸恵氏(共産)は、指定管理者制度を導入している市立中央図書館の適正運営について、市教育委員会の考えをただした。園田部長は、指定管理者が提示する定数27人に対し、1日時点で26人となっている現状を説明。「昨年度は離職者もいて20人を下回っていたこともあった。同じことがないように指導している」と理解を求めた。

 金沢俊氏(新緑)は、財政政策の視点から今後の公共施設の在り方について質問。木村淳副市長は「人口減少や税収減により財政規模が縮小していく中で、地理的特性を十分考慮しながら、計画の柔軟な見直しを含めて引き続き検討していく」と答えた。今後、駅前再整備などの課題も想定し、「財政シミュレーションを行いながら、将来を担う世代に財政的な負担を残さないよう、健全な財政運営に努めていきたい」と述べた。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る