苫小牧市あけぼの町で陸上燃料輸送を行う北海道エネルギー輸送は3日、燃料配送事業大手宇佐美グループの三和エナジー(横浜市、高松克行社長)に全株式を譲渡し、子会社になったと発表した。社名は変更せず、従業員32人の雇用は継続。株式のうち33・5%を同日、同業の上野輸送(川崎市)に譲渡し、両社の合弁会社として事業を展開。大型の企業進出が相次ぐ苫小牧周辺の基盤を固め、道内の事業を強化する狙いだ。
北海道エネルギー輸送の麻生雄一郎社長(46)によると、トラック運転手の時間外労働が規制された「2024年問題」への対応や後継者の不在を踏まえて事業承継を模索。事業売却を仲介する日本M&Aセンター(東京)を通して、道内で事業強化を目指していた三和エナジーと5月ごろから協議を進めてきたという。譲渡額は非公表。
北海道エネルギー輸送は1998年に創業し、軽油などの燃料輸送事業を手がけてきた。23年3月期の売上高は6億2000万円で、同社によると道内同業では中堅規模。3日付で新社長に三和エナジーの高松社長(55)が就任し、麻生氏は引き継ぎなどを行うマネジャー職に就く。
同日に事業承継の成約式と報道発表を市内のホテルで行った。関係者14人が参加し、今後の事業発展を誓い、麻生氏は「社員の雇用の継続と生活の安定、会社の発展を考えてお願いした」と事業承継の理由について説明した。
高松社長は買収の決め手について「道内唯一の製油所がある苫小牧に会社があるのが魅力」と強調し、「24年問題で物流の滞りは否めない。グループでタイアップすることで(輸送事業を)内製化し、売り上げを増やしていきたい」と抱負を述べた。
















