胆振総合振興局と胆振地域林業担い手確保推進協議会は7日、追分高校の1年生を対象に「林業現場体験バスツアー」を実施した。生徒28人が参加し、苫小牧市高丘の北大苫小牧研究林、同市あけぼの町のヨシダの製材工場、安平町の早来学園の見学などを通して林業への理解を深めた。
同ツアーは若者に林業の魅力を知ってもらい、就業につなげようと2018年度から行われ、今年度は同校のほか厚真、鵡川、穂別、壮瞥の計5校が対象。
今回は追分高校で基礎知識を学び、現場体験のツアーに出発。早来学園では、鉄筋コンクリート造りの建物内で、至る所に道産や胆振地域の木材が使用されていることを町教育委員会の担当者が説明。生徒たちは木工室や廊下、中アリーナなど木材を取り入れた空間を実際に見て、「学校じゃないみたい」と歓声を上げた。
参加した中村葵さん(15)は「木材の活用方法など、自分が知らない新しいことを学ぶことができた」と充実した表情で語った。
道の調査によると、道内の林業従事者は4208人(22年10月時点)で横ばい傾向だが、60歳以上が31%と高齢化が進む。30歳未満は9%で、若い林業従事者の確保が課題。同振興局は「ツアーを実施した高校から森林組合への就職や北の森づくり専門学院に進学する人もいる」と効果を挙げている。

















