勤医協苫小牧副院長・菊地憲孝さん 来月から北見病院の院長に

勤医協苫小牧副院長・菊地憲孝さん 来月から北見病院の院長に
北見病院の院長に転任する勤医協苫小牧病院副院長の菊地さん

 勤医協苫小牧病院の副院長で内科医、呼吸器専門医として13年間活躍してきた菊地憲孝さん(44)が10月1日付で同北見病院の院長に転任する。医師が不足する北見地区での医療需要に対応するため、自ら手を挙げた。「苫小牧では地域に育てられた」と感謝。「北見でも地域医療の種をまき、担い手を育てたい」と話す。

 十勝管内浦幌町出身の菊地さんは2006年、勤医協苫小牧病院入り。もともと内科医志望だったが市内双葉町にあった道立苫小牧病院の規模縮小、閉院も重なって市内に呼吸器専門医が少ない現状を知ってから、北大病院や神奈川県立がんセンターなどで研修し、17年に呼吸器専門医の資格を取得した。

 菊地さんは「苫小牧地域に生きる医師として地域や患者、仲間に支えられながらたどり着いたのは、呼吸器専門診療もできる総合内科医として生きる道だった」と振り返る。

 同年4月、同院は健康管理手帳によるじん肺・石綿(アスベスト)の健康診断委託医療機関、道労働局の指定医療機関に。王子総合病院呼吸器内科主任科長の河井康孝さん、苫小牧市民薬局の薬剤師小山内真五さんと共にCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の吸入薬の適切な処方などについて考える「吸入指導連携の会」を立ち上げ、医師と薬剤師の意志疎通を促し、気軽に意見や相談ができる環境づくりにも尽力した。

 「求められていることを分析し、不足部分を強化して、地域で役割を発揮する医療の在り方を模索してきた。地域に根付いた存在でありたいと思ってきた」と菊地さん。週1回ペースで訪問診療も手掛け、住民目線の診療を心掛けてきた。

 昨年1月、勤医協北見病院で08年から理事長と院長を兼任してきた医師=当時(63)=が十勝管内上士幌町の白雲山の登山中、遭難死する事故が発生。札幌、函館地域の院長を交代で派遣するなどの支援が続けられてきたが、医師不足に悩む北見地域の実情を知った菊地さんは今春に家族を説得し、転任を申し出た。「苫小牧に骨をうずめる覚悟だったが北見の実情を知って居ても立ってもいられなくなった」と言う。

 菊地さんとの別れを惜しむ職員や患者、地域住民は26日午後6時から、院内で「送る会」を予定している。

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