軽減税率に市民困惑 事業者も対応に追われる 増税スタートまで1週間

軽減税率に市民困惑 事業者も対応に追われる 増税スタートまで1週間
苫小牧市内のスーパーで販売している料理酒とみりん風調味料。10月からは異なる税率になる

 現行8%の消費税が10%に引き上げられるまで、あと1週間。苫小牧市内の小売店は軽減税率制度への対応で、レジの更新や従業員教育、利用客へ周知準備などに追われ、消費者からは複雑な制度内容に困惑の声が上がる。税率引き上げ後の影響が不透明な中、多くの事業者や市民が手探り状態で”増税の秋”を迎えることになりそうだ。

 今回の増税では酒類や外食、医薬品、ケータリング・出張料理などを除く「飲食料品」と「定期購読契約した週2回以上発行される新聞」に軽減税率制度が適用されるのが最大の特徴だ。ただ、飲食料品の取り扱いが複雑で、消費者からは不満の声が上がる。

 具体事例を一部挙げると、毎日の食事づくりに欠かせない調味料の「みりん」は酒税法に規定する酒類に該当するため税率10%となるが、該当しない「みりん風調味料」は軽減税率適用で8%のまま。栄養ドリンクも清涼飲料水は8%だが、医薬部外品は「食品」に該当せず10%となる。外食も店内飲食の10%に対し、持ち帰りや出前は8%など判断基準が複雑だ。

 市内寿町のスーパーで買い物をしていた栄町のパート従業員の女性(41)は「みりんとみりん風調味料で税率が違うとか、煩わしいことが多くなりそう」と不満顔。外食の取り扱いも店内飲食と出前で税率が異なることに「分ける必要があるのか疑問」と話す。

 寿町の主婦(55)は「制度は大体しか知らないけれど、負担が増えることは間違いなさそう」と間近に迫る税率引き上げにため息をついた。

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 一方、小売などの事業者側は増税前日の30日にレジの更新作業や新たな値札の張り替え作業など準備が待っている。

 市内寿町の丸善ストアーを経営する丸善市町は、店内にポスターを掲示して10月からの税率変更を周知。今月30日は閉店後に税率が変わったことを知らせるシール貼りの作業を行う予定だ。

 市内美原町の酒店アルス美原店は増税当日の10月1日が定休日だが、「軽減税率のPOP広告張り作業など休日返上で準備をしたい」という。

 映画館は販売グッズが10%、劇場内で購入する飲食物は8%になる。市内柳町のディノスシネマズ苫小牧は10月から映画鑑賞料金も改定するといい「レジ更新を含めて準備はこれから」と話した。

 札幌国税局は制度周知のため、今年7月までに道内各地で事業者向け説明会を約600回開き、約8000人が参加。10月以降も未参加の事業者などに対応するため継続する方針で、苫小牧では10月10日に苫小牧経済センタービル、11月26日に市文化会館で開く。

 同局は「制度で分からないことがあればホームページやフリーダイヤルで確認を」と呼び掛けている。説明会の問い合わせは苫小牧税務署個人課税第1部門 電話0144(32)3241。

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