記者コラム されど虫

 記者は虫が苦手だ。体調が悪い時には、巨大な虫に追い掛けられる悪夢を見るほど、嫌な存在として脳内にインプットされている。

 しかし最近、なぜかインターネット上の動画共有サービスで、虫の生態を撮影した動画を視聴するのが毎日の楽しみになってしまった。特にアリやハチが能力に応じて役割を分担し、互いに助け合いながら群れを維持する様子を撮影した動画は飽きることなく、ずっと見入ってしまう。

 羽に障害があって飛ぶことができないハチが幼虫の世話役として働き、巣が外敵に襲われた際には誰よりも勇敢に立ち向かう姿に涙してしまった。小さな群れの時は一塊で行動していたアリも、仲間が増え始めると門番や幼虫の世話係、餌の採取係などに自然と分かれて行動し始める様子には思わず感心してしまった。

 日本社会は誰も経験したことのない超高齢社会に突入。どの業界も、担い手不足に陥っている。働き手がいないため、倒産してしまう企業も出てきている。群れを存続させるため、個々が自分の役割を全うしようと懸命に生きる虫たち。彼らの姿から今、私たちが学ぶべきことがあるのではないだろうか。(百)

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