憲法論議 国会に促す  自公賛成多数で意見書可決 定例道議会閉会

憲法論議 国会に促す  自公賛成多数で意見書可決 定例道議会閉会
起立採決し自民、公明の賛成多数で可決した「国会における憲法論議についての意見書」案=4日午後9時50分ごろ、道議会議場

 第3回定例道議会は4日午後に本会議を再開して、最大会派の自民党・道民会議(53人)が提出した「国会における憲法論議についての意見書」案を同日夜に賛成多数で可決した。意見書は当初の自民党案から文言を修正したこともあり、公明党議員団(8人)が賛成。野党の民主・道民連合(27人)と共産党議員団(3人)が反対し、北海道結志会(9人)は採決で退席した。

 当初の自民党案のタイトルは「国会における憲法論議の推進を求める」としていたが、公明の要請で「推進を求める」を削除。さらに自民党案では国において「国民的議論を喚起し、国会において活発かつ広範な議論を推進するよう強く求める」としていたが、「国民の広範な理解が得られるよう、国会の憲法審査会で丁寧な議論を進めるよう求める」に修正された。

 本会議では、田中芳憲氏(自民党・道民会議、恵庭市区)が「あくまでも国会での議論を促すためのもの。社会情勢が変化する中、いつまでも後回しするのは適切ではない」と意見書案の意義を説明。質疑では沖田清志氏(民主・道民連合、苫小牧市区)が「今、なぜ、この時期にこのような意見書が出されるのか理解できない。憲法の何を改正しなければならないのか、具体性もない」と切り捨てて厳しく批判。宮川潤氏(共産党)も質疑で「自民党は改憲4項目を掲げている。これを改正するための意見書ではないか」と疑問点を多岐にわたりぶつけた。両氏の質問に対する答弁調整で審議が断続的に中断し、長時間にわたり質疑が続いた。

 その後、笹田浩氏(民主・道民連合)と真下紀子氏(共産党)が相次いで反対討論を展開。終了後に起立採決を実施し、午後10時近くに難産の末、可決された。

 この他、本会議では、総額103億5000万円の今年度補正予算案など議案27件を可決。日米貿易協定に関する決議案1件、憲法論議のほか、「北方領土問題の解決促進」「北海道における持続的な鉄道網の確立への対応」など5件の意見書案も可決。9月10日に開会した今定例会は25日間の会期を終えて同日、閉会した。

「国会における憲法論議についての意見書」全文

4日夜の定例道議会本会議で可決した「国会における憲法論議についての意見書」の全文は次の通り。

 国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基本原則とする日本国憲法は、昭和22(1947)年5月3日の施行以来、国民の福祉、国家の発展に大きな役割を果たしてきた。一方で、憲法施行当時と比較して、わが国を取り巻く国内外の諸情勢は、大きく変化しているものの、今日に至るまでの70年を超えるこの間、一度も改正が行われていない。

 このような状況の中、わが国においては、平成19(2007)年に「日本国憲法の改正手続きに関する法律」が成立し、これに伴い、衆参両院に、憲法改正原案等を審査する憲法審査会が設置され、憲法第96条に定める改正のための国民投票が可能となったところではあるが、国民による議論が進展しているとは言い難い状況にある。

 新しい時代にふさわしい国家の在り方を構想し、主権者である国民において幅広く議論されるよう努めることは、憲法改正の発議権を有し、国権の最高機関として国民から国政に負託されている国会の責務である。

 よって、国においては、日本国憲法について、国民の広範な理解が得られるよう、国会の憲法審査会で丁寧な議論を進めるよう求める。

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