王子ホールディングス(HD・東京都、加来正年社長)が4日、王子マテリア名寄工場(名寄市)を2021年12月に閉鎖し、段ボール原紙の生産部門を王子製紙苫小牧工場に集約する計画を発表したことで、受け入れる苫小牧工場の担当者は「一定数の段ボール原紙生産が見込まれ、営業面で効果が期待できそうだ」と歓迎している。今後、設備の移設や改修など受け入れ準備を進める考えだ。
同HD広報IR室によると、名寄工場の生産品目は段ボールの表面用紙と板紙、段ボール用の中芯など。所有している2台の抄紙機のうち1台を苫小牧工場に移設し、22年4月から稼働。苫小牧工場でも抄紙機1台を改修し、段ボールの中芯製造に対応させる。
担当者は苫小牧工場に集約する理由について、「港に近く物流効率化でコスト削減が可能。自社の水力発電所を活用したエネルギーの有効利用もできる」などと述べた。
同HDは今年5月、新聞用紙の需要減を受けて苫小牧工場の抄紙機7台のうち1台を段ボール原紙やクラフト紙用に改造する方針を発表。21年度中に稼働させ、年間30万トン生産するとの見通しを明らかにしており、今回の対応はその一環とみられる。
苫小牧工場では現在、移設される抄紙機の配置場所の検討を始めるなど、生産体制の集約化に向けた作業を進めている。なお、段ボール生産に向けた技術や人材などの手当てについては、「グループ工場全体の配置転換を進める中で検討していきたい」(広報IR室)としている。
閉鎖する名寄工場は北陽紙工(本社名寄市)が運営しており、01年に王子板紙(現在の王子マテリア)のグループ企業となった。従業員約100人は道内外の王子HD他工場などに配置転換する計画。工場跡地利用は未定。
















