植苗地区の環境調査費を補正予算案に 苫小牧市、28日に臨時会招集 道のIR誘致を後押し

植苗地区の環境調査費を補正予算案に 苫小牧市、28日に臨時会招集 道のIR誘致を後押し

 苫小牧市の岩倉博文市長は、28日に異例の市議会臨時会を招集し、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致も見据えた市の国際リゾート構想を踏まえ、候補予定地に当たる植苗地区の環境影響調査に係る関連経費を盛り込んだ2019年度一般会計補正予算案を提出する方針を固めた。IR申請主体の北海道は年内に誘致是非の判断をするが、優先候補地の苫小牧市として誘致を後押しする狙いがある。市議会では誘致推進を求める決議案提出を模索する市議もおり、IR議論が一つの山場となりそうだ。

 複数の市議によると、市側から28日に臨時会を招集するため、21日の会派代表者会議で説明の機会を求める打診があった。議案は国際リゾート構想に係る環境影響調査費を盛り込んだ一般会計補正予算案という。

 市が示す国際リゾート構想は、新千歳空港に近い植苗地区にIRと、東京の投資会社が計画している高級ホテル建設などのリゾート開発の二つが中心軸。観光客の増加に伴う新たな雇用や人口増、経済活性化などが期待できるとして、市が成長戦略の一つに掲げている。

 一方、植苗地区はラムサール条約登録湿地のウトナイ湖に近く、多様な動植物が生息する自然豊かなエリアで、大規模開発による環境影響を懸念する声も少なくない。岩倉市長はこうした意見に以前から一定の理解を示しており、市議会で市独自の環境調査を行う考えも表明していた。

 今回の補正予算案は12月の定例会で審議する手法もあったが、臨時会招集という形で前倒しした。道側には誘致推進に向けて苫小牧市議会の明確な意思表示を求める声があり、市としても具体的な行政手続きを対外的に示すことで道を後押しする狙いがある。

 また、今月7日には岩倉市長が、市議会(定数28)の過半数に当たる市議16人が署名した誘致推進の要望書を道庁に提出。道幹部に受け入れ体制をアピールしたが、道からはより重い議会決議を求める意向が示唆されたことも影響しているとみられる。

 市議会の中にはIR誘致推進を求める決議案を提案する動きもあり、今後は市議間の調整が本格化する見通し。道の年内判断を前に、優先候補地である苫小牧の動きが注目されることは必至で、市議によるIR議論は大きな節目を迎えている。

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