苫小牧市博物館友の会は27日、北海道の縄文時代の暮らしから現代のエネルギー利用の在り方を考える講演会を市美術博物館で開いた。会員や市民約20人が来場し、北海道博物館学芸員で北海道考古学会会長の右代啓視さんの話に耳を傾けた。
演題は「人類活動史と環境史を考える―人と自然相互の歴史・文化に賢明な利用はあったか?」。
右代さんは、15万年前の日本列島は周囲の海面が低かったために北は樺太、南は朝鮮半島と地続きで、ナウマンゾウなどが大陸からやって来ていたこと、大型動物を追って人も渡ってきたので、北海道には3万年前から人がいたとされていることを説明した。
寒冷期と温暖期が繰り返される中、縄文時代の人々は暖かい地へ移動しながら生活し、6000年前の温暖期には人口が増えて定着性の強い集落が営まれるようになったと解説。「植物や果実を干して貯蔵するという、現代にもつながる食文化が生まれた」と生活が豊かになった様子を伝え、当時の海岸線や人々が貝を採集・調理していたことを知ることができる場として千歳市の史跡「美々貝塚」を紹介した。
縄文時代はまきなどの自然資源をエネルギー源としていたが、文明の発展によって化石燃料を使うようになり、使用量を増やしていったことを説明。現代のエネルギー消費率は縄文時代に比べると46倍に激増し、地球の自然回復力が追い付かず、環境にさまざまな影響が及んでいる可能性があることを伝え、「歴史を知ることで自然と調和したエネルギー利用が可能になる。適切な利用に向けて意見を言える環境をつくることが重要」と語った。
来場者からは「エネルギーを上手に使う方法を(私たちは)もっと考えるべきでは」などの感想が聞かれた。
















