消費税率が10%に引き上げられてから11月1日で1カ月を迎える。苫小牧市内の小売店や飲食店、観光施設では一時的な落ち込みもあったが、多くは前年並みの売り上げを確保している模様。国が進めるキャッシュレス・ポイント還元の効果もあるが、同事業は2020年6月で終了するため先行きを心配する声も。国は大きな変動はないとしているが、必要に応じて対策を取る考えも示している。
マルキタ家具センター(有明町)は10月の税率引き上げに伴い、売り上げが前年同月に比べ10%ほど減少した。ただ、増税前の駆け込み需要で8、9月は70%台の伸びを確保。キャッシュレス時のポイント還元を来店客に紹介して購入に至ったケースもあり、現時点で影響は少ないという。
ただ、ポイント還元は20年6月に終了予定で、喜多健一社長は7月以降に景気が冷え込むと予測。家具やじゅうたんなど高級品をインターネットでPRし、来店につなげる考えだが「かなり厳しくなりそう」と警戒する。
居酒屋や日本料理店などを経営する志のぶ(錦町)は増税後も売り上げは横ばいが続く。18年12月に電子マネー決済サービスを導入したことで来店客は上向きといい、髙橋憲司代表は「2%の税率引き上げをあまり気にしていないお客さんが多い」と語る。
最近はイカなど海産物の不漁で仕入れ原価が高騰しているのが悩み。飲食店街も「宴会の2次会や3次会が減っている。苫小牧では新しい形態の店がすぐ人気になるが、冷めるのも早い」と話す。
オートリゾート苫小牧アルテン(樽前)は、ゆのみの湯の利用客数が今月上旬(1~10日)の実績で前年同月比11%減となったが、20日までの集計は5%増とやや回復した。キャンプ場も上旬の38%減に対し、20日時点では11%増。担当者は「昨年の胆振東部地震の影響のほか、休日の並びなどにも左右される」としている。
ゆのみの湯の売店は、ポイント還元されるキャッシュレス決済も導入済み。ただ、利用客の多くは高齢者層でほとんどが現金決済のため、大きな変動はないという。
事業者の多くが景気動向を注視しているが、国は消費税増税から約1カ月の経済動向について「全体として大きな落ち込みはない」と分析。必要に応じて「経済政策を発動していく」との認識だ。
内閣府の月例経済報告などによると、日本経済は「景気は、輸出を中心に弱さが長引いているものの、緩やかに回復している」という状況。担当者は「消費税率引き上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要がある」としている。
















