開院30周年を迎えた苫小牧東病院主催の地域医療介護セミナーが10月31日、苫小牧市のグランドホテルニュー王子で開かれた。講師は映画監督故大島渚さんの妻で、女優の小山明子さん。17年間にわたる大島さんの介護生活やうつ病に苦しんだ自身の経験を振り返り、「絶望の中でも、諦めない心を持つことが大切」と力を込めた。
病気に倒れた夫を自宅で介護した小山さんの経験談を、地域医療や介護の現場で役立ててもらおう―と、10月に開院30年を迎えたのを記念して企画。市民や医療関係者など約110人が参加した。
小山さんは1996年、脳出血のため体を自由に動かせなくなった大島さんの介護をすることになったが、「何もしてあげられない自分へのストレスからうつ病を発症した」と告白。「死にたい」という思いで頭がいっぱいになり、「死に場所を求めてまちをさまよった経験もある」と明かした。
その一方で、自らの運命を受け入れ、ひと言も愚痴をこぼさず、周りに感謝しながらリハビリに励む夫の姿に力をもらい、水泳や料理などの教室に通うことを決意したと回顧。介護から離れる時間を持つことがうつ病克服につながり、「その後、11年間にわたる自宅での介護生活は楽しく前向きに、悔いなく過ごせた」と強調し「今でも大島は私にとって一番大切な存在」とほほ笑んだ。
















