室蘭地方気象台 職員目視の観測終了へ 来年2月めどに完全自動化

室蘭地方気象台 職員目視の観測終了へ 来年2月めどに完全自動化
室蘭地方気象台の屋上で目視観測する職員(提供)

 室蘭地方気象台は来年2月をめどに職員の目視による気象観測を終え、すべてレーダーや衛星などを活用した自動観測に切り替える。観測技術の向上を受け、全国39カ所の気象台・測候所で一斉に実施。観測データの客観性、均一性を高める。

 気象データを自動で伝えるシステムの整備が、昨年度から本格化。道内7カ所の地方気象台・測候所を含む気象庁の各拠点で来年2月3日の切り替えに向けた準備が進む。

 胆振、日高地方をエリアとする同気象台では従来、職員が3時間ごとに室蘭市山手町の庁舎の屋上に出て雲の量などを調べ、天気や大気現象を記録するといった目視観測も実施してきた。

 空全体の雲の様子や大気の状態の判別などに当たって人の目による細やかな情報を提供してきたが、職員の観測経験、熟練度によるところが大きかった。自動化すれば1時間ごとに天気を記録でき、「より客観的で均質で誤差が少ないデータを小まめに提供できる」(担当者)。

 自動化される観測種目は晴れ、曇り、雨、雪、みぞれ、霧、もや、煙霧、雷の9項目。気象レーダーや気象衛星などの観測機器のデータを使って天気を判断する。

 自動化に伴い、快晴と薄曇りの天気はそれぞれ晴れ、曇りなどに分類。着氷性の雨や黄砂、虹、雷鳴などの大気現象の観測も終了する。見直される観測基準もある。

 例えば積雪の目視観測では1センチに満たない場合も地面を広く覆えば積雪とみなしたが、自動化後は1センチ以上積もった場合に統一。このため積雪と長期積雪(根雪)の初日、終日の平年値も、目視による過去のデータ(日最深積雪1センチ以上)に沿った数値に見直される。

 同気象台は1923(大正12)年1月に室蘭市緑町の測候所で観測業務を開始し、52年1月に現在地に移転。警報などの防災気象情報や地震、津波、火山に関する情報、天気予報の発表などを行ってきた。

 なお、札幌管区気象台は、自動化後も機械の精度を検証するため、目視観測を続けるという。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る