地震で倒壊した建物の診断に当たる応急危険度判定士と自治体との連絡調整を行う応急危険度判定コーディネーターに注目が集まっている。苫小牧市内で今月22日に開かれた道主催の研修会には、胆振東部地震で被災した自治体や札幌市などから36人が参加し、図上訓練を通じて対応策を学んだ。説明に当たった道総研建築研究本部の北方建築総合研究所(旭川市)はさらなる減災に向け、地震前の被災建物予測や応急危険度判定士の確保などを盛り込んだ各自治体の計画周知を進める方針だ。
同研修会の苫小牧開催は今回が初めて。近年は道内でも大規模災害が発生。道や同研究所は、減災対策を進める上で自治体や民間企業の従業員による応急危険度判定コーディネーターの存在が不可欠としており、今回はその視点に立って開かれた。
参加者は災害図上訓練で苫小牧市と厚真、安平、むかわ各町の建物の現状を把握。石狩低地東縁断層帯活断層を震源に苫小牧市などで震度7の地震発生を想定した発生事対応訓練では、被災建物の数や応急危険度判定士の必要人員数などを話し合った。
研修を受けた市建築指導課の三上洋章課長は「初めて聞く内容も多かった。学んだ事を今後に生かしたい」と防災行政に活用する考えを述べた。また、厚真町建築課の山●【c59c】友裕主事は「胆振東部地震の時はコーディネーターの業務をしていなかった。他の自治体から意見を聞き、違う視点が参考になった」と話した。
道建築指導課によると、この研修会は2003年度にスタート。胆振東部地震後、日高や帯広で開催し、各30~50人が図上訓練などに参加しており、同研究所の戸松誠博士は「地震で参加者の意識が変わった」と受け止める。
さらに被災建物の予測や応急危険度判定士の確保、移動ルート確保などを盛り込んだ応急危険度震前判定計画の作成も推奨する。自治体に義務はないが、これまで根室市や留萌市、帯広市、浦河町のほか、根室、日高、留萌、十勝の各振興局で計画を策定しており、さらに取り組む自治体などを増やしたい考え。
同研究所は、地震発生時に応急危険度判定活動をスムーズに進められる実施体制の構築に向け、各自治体の計画概要をPRする方針。戸松博士は「道と連携して周知を進めたい」と話した。
















