苫小牧漁業協同組合が前浜で操業しているスケトウダラ漁が好調だ。今季は漁獲、金額ともに不漁だった昨季を上回っており、漁獲量は10日現在906・9トンで約38%(253・9トン)増。特に12月に入ってからは1日当たり70トン超えもあるなど好漁の兆し。関係機関の資源量調査は厳しい見通しが出ているが、漁業者たちは冬漁の主役の一つとあって、漁模様の本格的な回復や高値の取り引きを願っている。
スケトウダラは道南太平洋海域に広く分布し、苫小牧漁協は沖合に刺し網を仕掛けて漁獲している。低価格帯の身は鍋料理のすり身原料などに好まれ、卵を加工したタラコは特産品として重宝される。苫小牧の冬漁としてはホッキ貝に並ぶ主役で、夏ホッキ漁や秋サケ定置網漁を終えた漁業者がスケトウダラに移行するケースが多い。今季は10月1日に網を仕掛け、同2日から水揚げしている。
同漁協によると、漁獲量は当初から前年を上回るペースで、金額も8755万2000円で約10%(約843万円)増。1キロ当たりの単価は97円で前年同期比24円安となっているが、担当者は「卵が入っていない前半から漁獲があった証拠」と説明。「12月に入って卵も入り始めた。このまま量が確保され、単価に適正に反映されていけば今季の見通しは明るい」と強調する。
12月に入ってから好漁の気配が濃くなり、10日は11隻で70トン超えの水揚げ。勇盛丸の高島恵太さん(39)は「昨年と比べて魚は大きい」とほくほく顔。夕方から夜にかけて沖合に出漁し、午後11時~翌日午前1時ごろに漁港に戻り、水揚げして網から魚を外す作業が続いており、「スケトウダラは鍋料理の素材原料など冬に欠かせない。厳しい寒さがこれから続くが、消費者に魚を届けたい」と意気込む。
ただ、道立総合研究機構函館水産試験場が実施した今年11月の資源調査によると、渡島から日高にわたる海域では、魚群の平均反応量は前年同期を下回っていたという。胆振沖の水深150~200メートル海域では、水温も高めの状態が続いている。同試験場は「11月はしけの日も多く、海水温も下がって魚が寄りついた可能性がある。資源量は多いと言える状況ではない」といい、今後も水揚げが確保できるか注視する必要がある。
















