苫小牧市の王子総合病院(大岩均院長)は今月、がん患者の治療と就労の両立に関する相談窓口を開設した。職員が受け付けた相談内容は、必要に応じて道産業保健総合支援センター(札幌)の専門職(両立支援促進員)に引き継ぎ、不安や疑問点の解消、各種支援制度の利用などにつなげる。同院は「働きながら治療できる環境づくりの一助になれば」と話す。
2005年から、国指定の地域がん診療連携拠点となっている同病院。がん患者の治療と仕事の両立支援へ、労働者だけでなく企業、団体とも関係が深い同センターと9月から、院内での相談窓口設置を準備してきた。
同病院1階の「がん相談支援室」に開設された相談窓口には看護師らが常駐。訪れた患者から要望などを聞き取った上、必要に応じて相談内容に合った専門知識を持つ両立支援促進員1人を同センターから派遣する。
両立支援促進員は社会保険労務士2人、医療ソーシャルワーカー3人の5人体制。各種助成制度の紹介、発症後の勤務、復職への不安、治療上の疑問点、医師からの指示を会社にどう伝えればよいか分からないといった声に丁寧に対応していきたい考えだ。
同センターによる両立支援促進員の派遣は北海道がんセンター(札幌)、旭川医科大学病院(旭川)に次いで道内3例目。森満所長は「東胆振のほか、日高からの利用も多い病院と聞いている。病気を理由に離職する人が一人でも減るよう積極的に利用を呼び掛けたい」と語る。
人口減少が進む中、厚生労働省は労働者の健康維持と継続的な人材の確保、健康経営の実現などを重視。今年3月、企業と医療機関が治療、仕事の両立支援に関する情報をやり取りする際の参考に―と連携マニュアルやガイドラインを改訂している。
同病院の岩井和浩副院長は「がん患者の約3割は『働き世代』。就労継続に関する相談に病院がどう対応できるかが重要なテーマだった」と強調。「治療を続けながらも働こうとする人たちの力になりたい」と話す。
窓口の利用は無料。開設時間は午前8時半~午後4時50分。
















