都大路を駆ける十勇姿〔道栄高駅伝部〕(3)―雪辱期す決意

宮武和矢

 ■宮武和矢(2年)=帯広翔陽中卒

 今年9月、道外記録会のトラック5000メートルでタイムを14分台に乗せた。残り2周付近で「14分出せるぞ!」という山中慎監督の檄(げき)に背中を押され、小野隆一朗主将、工藤吏晟の3年生に次いで大台突破。「先輩たちも2年生で14分台を出してる。自分もそれくらいはやらないとという気持ちだった」と宮武は言う。

 10月の全道駅伝では主要区間の4区(8・0875キロ)を担った。区間2位の力走で2年連続の都大路進出に貢献。チームに欠かせない存在となりつつある。

 ただ、全国舞台でも主要区間を走る保証はない。けがで出遅れていた先輩工藤が調子を上げている。2度目の都大路出走。今年は「自分の力で主要区間を勝ち取りたい」と志は高い。

 ■阪本亮太(2年)=函館桔梗中卒

 昨年の都大路では、同学年の堀籠錬磨との争いに敗れ登録10人から外れた。学校寮で同部屋だった3年生高橋勇大主将(当時)のサポート役に回り、「うらやましさと悔しさ」が混在した。レース後、高橋に「来年は絶対に走ります」と宣言。雪辱の機会が目前に迫っている。

 全道大会こそ最終7人の走者には選ばれなかったが、今月1日の道外記録会でトラック5000メートルの自己ベストを更新。「7人の中に食い込む可能性は高い」と山中監督が目を細める充実ぶりを見せている。

 森春樹、藤本雄大ら1年生選手の台頭に加え、同期宮武の成長にも刺激を受ける。「調子は上がっている。とにかくランナーに選ばれたい。まだ諦めてはいない」と阪本の闘志は燃えに燃えている。

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