都大路を駆ける十勇姿〔道栄高駅伝部〕(4)―高校最後の大舞台へ

川内唯空

 ■川内唯空(3年)=網走第二中卒

 「(都大路を)走りたい。その気持ちしかない」。いつになく闘志をあらわにする川内の姿があった。2年連続となる10人の全国大会登録メンバー入り。最終7人に絞られる区間走者になるため、走力向上、体調管理に余念がない。

 前回の都大路では、事前の練習で主力にも引けを取らないほど順調に練習を積めていた。それだけに「慢心があった」と一瞬の気の緩みが災いし、区間走者には選出されず、5区のサポート役に回る悔しさを味わった。

 最上級生となった今季は、10月の全道大会で7区(5キロ)を担った。初の高校駅伝舞台。「とても誇らしくて、楽しかった」。高校卒業後は競技から離れることを決めている。有終の美を飾れるか。

 ■宮本蒼人(3年)=千歳青葉中卒

 全道大会では6区5キロを担当した。憧れて進学した道栄のユニホームを身にまとい、仲間たちがつないできたたすきを肩から掛けた。沿道からは「栄頑張れ!」の声。設定タイム通りの15分20秒で、区間2位の好走だった。「うれしかった」と笑顔で振り返る。

 川内と同様、前回都大路では登録10人に入ったものの、走ることはかなわなかった。7区を担った同級生宮武和矢をサポート。「次は自分が」との思いがより増幅する。

 11月の道外記録会5000メートルで、自己ベストを大きく更新する15分10秒台の走りを披露。最上級生となり「別人のよう」と表現するほど、体力、スピードが備わった手応えを感じている。

 見据える都大路では終盤区での出走が濃厚か。「勝つ気持ちを忘れずに走り切りたい」と力強い。

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