2020年に札幌で開催される東京五輪のマラソン、競歩の実施に向けて、国際線旅客の出入国手続きを所管する国の5機関が19日、「CIQ東京オリンピック・パラリンピック対策連絡会議」を発足させ、初会合を新千歳空港内で行った。各機関の連携を深め、大会関係者用の優先手続きレーン設置や各種訓練などに取り組むことを確認した。
会議は両競技の札幌開催の日程が決まり、急増を見込む来道者を円滑に受け入れ、テロ対策を万全に整える目的で設置。構成機関は函館税関、札幌出入国在留管理局、小樽検疫所、動物検疫所北海道・東北支所、横浜植物防疫所札幌支所で初会合には代表者12人が出席した。
初会合では各機関の持つ情報や課題を共有し、連携方法や今後の流れを議論。円滑な出入国手続きと不正な物品持ち込み、入国の阻止を確認した。
円滑な手続きの一環として政府要人や競技団体関係者、選手などの出入国手続きを一般旅客と切り分けて受け付ける「優先レーン」を税関、入管を中心に設ける。もともとサッカーの予選試合に対応するため計画していたが、マラソンと競歩の移転を受けて態勢や期間を改めて検討する。
出席者からは「旅客数がどうなるか見通せない」と組織委員会からの情報提供を望む声も上がった。
五輪では定期便だけではなく、臨時便やチャーター便が飛来する可能性がある。両競技は道路で行われるため座席がなく、来道者数の予測をより難しくする。
税関によると、新千歳空港は20年2月ごろ、成田、羽田、仙台の各空港と共に「公式出入国地点」として国際オリンピック委員会(IOC)の承認を受ける見通し。
不正防止に向けては合同訓練を計画する。今年度中にも入国審査場での擦り抜けや強行突破、体調不良者が出るといった想定で始めたい考えだ。
今後は実務者級の会合を月1回ほどの頻度で開催する予定。五輪開催前に再び代表者会合を開く。函館税関の堀地徹税関長は終了後、「情報共有や対策準備を進め、訓練や事案研究に取り組みたい」と抱負を語った。
出席者は今夏に増築拡張された国際線ターミナルビル内の税関検査場を視察。預け入れ手荷物の受け取りレーンや旅具検査カウンター、不審物の中身を確かめるX線検査装置の模擬検査を見学した。
















