IR誘致見送り後初会談で岩倉市長は道の対応批判、鈴木知事は再挑戦の協力要請

IR誘致見送り表明後、初めて会談した鈴木知事(左)と苫小牧市の岩倉市長(右)=23日午前10時ごろ、道庁

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致見送りを表明した鈴木直道知事は23日、優先候補地だった苫小牧市の岩倉博文市長と道庁で会談した。知事は自然環境問題を重視して2021年7月までの国への区域認定申請を見送った理由を説明した上で、「IRは本道経済活性化に幅広い効果がある。今後も苫小牧市と情報を共有し、北海道らしいIRの実現に取り組みたい」と再挑戦する姿勢を強調した。これに対し岩倉市長は今回の判断に関して「非常に残念だ」との認識を示し、自然環境問題に対する道の姿勢も「突然のように終盤に示された」と作業の進め方を批判した。

 知事は誘致見送りの理由について、(1)優先候補地・苫小牧市植苗地区は、希少な動植物の生息が確認され、環境影響評価(アセスメント)に3年程度かかり、自然環境への配慮が不透明なまま国に申請しなければならない(2)仮に全国3カ所の中に認定されても、環境アセスの結果次第で施設が着工できないリスクがある(3)着工できない場合、認定申請までに費やした数億円の経費について、道民に大きな負担を強いることになる―と大きく3点を挙げた。

 ただ、知事はIRについて「北海道のピンチをチャンスに変える大きな原動力になる」プロジェクトであることを強調。今後も苫小牧市植苗地区を基本に「実現に向けて鋭意取り組みたい」と同市に協力を求めた。

 これに対し、岩倉市長は今回の見送り判断の大きな理由とした自然環境問題について「われわれも十分注意を払いながら準備を進めてきた。突然のように終盤で道条例や環境アセスメントについての道の考え方が示され、驚いた」と疑問視。今後の再挑戦に関しても「(IR整備法では)今回の認定から7年後になる。恐らく今、(苫小牧市で)投資意欲を持っている事業者がそこまで待つのは無理だと思う。少し状況を見極めていきたい」と述べるにとどまった。

 会談終了後、記者団の取材に応じた岩倉市長は道の誘致見送り判断について「環境問題も道と情報共有できていると思っていたが、結果として終盤に環境アセスなどの問題が出てきた。もっと早く協議すべきだったと反省点としてある」と心境を述べた。

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