年末インタビュー・岩倉博文苫小牧市長に聞く 国際リゾート構想IR誘致は継続、課題や懸案の早期解決目指す

年末インタビュー・岩倉博文苫小牧市長に聞く 国際リゾート構想IR誘致は継続、課題や懸案の早期解決目指す
「時代の変化を捉え、しっかり対応していきたい」と意気込みを語る岩倉市長

 平成から令和へと元号が変わった2019年。苫小牧市の岩倉博文市長が苫小牧民報のインタビュー取材に応じ、市政を取り巻く課題や今後の展望を語った。

 ―今年はどんな1年だったか。

 苫小牧港では西港区中央北埠頭(ふとう)で新岸壁の建設工事が27年ぶりに着工し、東港区では民間企業による大型冷凍冷蔵倉庫の建設が進むなど、交通の要所という立地優位性がここに来て、多くの投資を呼び込んでいる。この動きを確実に前に進めないといけない。

 ―カジノを含む統合型リゾート施設(IR)について、北海道の鈴木直道知事が認定区域申請の見送りを表明した。率直な思いを聞きたい。

 当市が臨空ゾーンで計画しているIRを含む国際リゾート構想は、苫小牧の近未来に向けた成長戦略の一つ。IRの今後が不透明となり、非常に残念だ。(同ゾーン内で別の高級リゾート計画を進める)MAプラットフォームは着々と準備を進めている。市の構想が具現化できるように努力したい。

 ―市は今後もIR誘致活動を継続していくのか。

 北海道がIRをやりたくても投資意向を持つ会社がいなければできない。苫小牧には今も関連企業4社が事務所を構えている。各社の投資意欲がまだある中で、道や市が旗を降ろすことにはならない。

 ―IR誘致の可能性をどう考えるか。

 国に対する区域認定の申請期間が当初案通り21年7月までになるのかどうか。(IRをめぐり海外事業者からの収賄容疑で)国会議員が逮捕されたことなどで見直される可能性もある。国の基本方針が今後どうなるかを見極めたい。急展開に備え、予算措置のシミュレーションも考えている。

 ―20年度から始まる新行政改革プランのポイントは。

 5、6年前から「行革でやることはもうない」という声があった。現行プランは行政費用の抑制と市民サービス向上という相反する目標を掲げて推進し、財政面以外でも成果が上がった。来年1月に始まる総合窓口は手続きがワンストップ化する。窓口業務も一部を民間委託し、行政コストの抑制と、人員に余裕ができるので必要な部署に職員を回せるなどの効果が狙える。新プランでは一つの行革事業で複数の効果を目指す感覚を重視したい。変化する時代を捉え、対応することが組織の存在価値につながると考えている。

 ―来年は東京五輪・パラリンピックが開かれる。市としての対応は。

 まずは男子卓球で五輪代表出場を確実にした苫小牧っ子の丹羽孝希選手に地元からたくさんの応援を送りたい。6月には聖火リレーもあることから、今後示される国や道の動きを確認し、盛り上げるための協力もする。また、期間中は市内でとまこまい港まつりや高校選抜アイスホッケー大会などのイベントも予定されているので、しっかり対応したい。

 ―JR苫小牧駅前の再開発という課題もある。

 旧エガオビル問題が解決しない限り、次に進むのは難しい。市は現在、1人の地権者から訴えられており、判決が出る来年2月17日までは待つしかない。

 ―日本製紙勇払事業所の洋紙生産部門が来年1月末で撤退する。勇払地区への対応策を聞きたい。

 日本製紙から新規事業に関する正式な話は来ていない。勇払地区については住民の声を聞きながら丁寧に対応していきたい。

 ―来年の抱負は。

 来年10月に予定されている全国育樹祭のお手入れ行事が、苫小牧東部地域で行われるなど催しの多い1年になる。室蘭児童相談所の苫小牧分室や特別支援学校の開設準備も本格化する。道央自動車道苫小牧中央インターチェンジ(IC、仮称)の開通も控えているなど、長年の懸案事項が動き出す1年だ。この他にも多くの課題を抱えているが、一日も早く解決できるよう決意を新たにしている。

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