千歳・ダイナックス 苫小牧工場の生産機能強化、昨年末に第6工場着工、プレス加工も集約へ

千歳・ダイナックス 苫小牧工場の生産機能強化、昨年末に第6工場着工、プレス加工も集約へ
苫小牧第6工場の建設予定地=苫小牧市柏原

 自動車部品製造業のダイナックス(本社千歳市、伊藤和弘社長)が、苫小牧市柏原の苫小牧工場の生産機能を強化、新工場の建設も進めている。昨年12月には将来性が見込める電気自動車(EV)の部品「インホイールモーター」(IWM)を製造する苫小牧第6工場を着工。自動車部品に使う鋼材のプレス加工も集約する計画だ。伊藤社長は「土地が広い利点がある。新しいことは全て苫小牧で対応している」と強調している。

 同社はガソリン自動車に不可欠なクラッチ板を製造。トランスミッションの台数換算で世界一の生産量を誇るが、国際的に進む電動化の新技術対応が課題だった。

 IWMは車輪のホイール内に収納された駆動モーターで、EVの小型化では肝となる装置だ。北大との共同開発を終え、同社が出資するベンチャー企業FOMM(フォム、神奈川県)が昨夏から、タイで小型EVを生産している。

 第6工場は2021年3月の完成を目指し、昨年12月20日に着工した。第1工場など既存施設の西側にある約2万平方メートルの社有地を活用し、延べ床面積は約1万8000平方メートル。新たに生産するIWMの供給先や生産能力などは現在検討中で、22年中に生産ラインを敷設、稼働開始を目指す。総投資額は約135億円。

 伊藤社長は「不透明な状況の中で『まだ決まっていないものの工場を建てるのか』という議論もあった」と振り返りつつ、「IWMは目先の話ではなく、10年、20年先を見据えたときに必要があると考えて研究してきた。将来に残すための事業」と強調。「クラッチはまだまだ伸び代があるし、EV分野でもやっていける」と強みをアピールする。

 同社は千歳市に本社を置くが、国内の生産機能は苫小牧工場が7割、千歳工場が3割。伊藤社長は「千歳工場は土地が手狭で拡張性はない」とし、苫小牧工場でこの3年間、第4、第5工場の増設をはじめ、物流センター、鋼材プレス工場、コイルスリットセンター工場建設などを展開。将来的にも同工場の機能強化を見据える。

 これまで千歳工場と室蘭の協力会社で行ってきた鋼材プレス加工も苫小牧に集約する。千歳工場のプレス機3台、室蘭の協力会社の同1台を廃止し、苫小牧第5工場隣地に新設した工場(延べ床面積約4000平方メートル)で新たに4台を導入する。運営は協力会社に委託する。既にプレス機2台の据え付けを終えており、「輸送コストの低減などを図る」としている。

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