苫小牧市中学生主張発表大会④優良賞「貧困のない未来へ」―光洋中2年 長橋 柚奈さん

苫小牧市中学生主張発表大会④優良賞「貧困のない未来へ」―光洋中2年 長橋 柚奈さん

 私はこの夏休み、「苫小牧市こども国際交流事業」で7月26日から31日までの6日間、中学1年生から高校3年生までの11名でカンボジアを訪問しました。首都プノンペンは、多くの人とバイクが行き交い、活気に溢れていましたが、1歩、街の中に入ると、食事中の私たちに食べ物を欲しがる子供が寄ってきたり、物乞いをしている人を度々見かけたりしました。パンをあげた小さな女の子が、うれしそうに仲間と分け合っているのを目の前で見た時に、それが本当によいことなのか、とても複雑な気持ちになりました。

 国連はSDGSの目標の一つに「貧困をなくす」ことをうたっています。

 ただ、一口に貧困をなくすと言っても、食糧や物資を届けるだけでは解決に繋(つな)がりません。まずは、その地に合ったものをその地で継続的に生産することや、十分な教育を実施し、人々の知識を広げることが大切なのではないでしょうか。日本からは、橋の建設や市営バスを寄付しているそうですが、そういった活動もカンボジアの人々自身で行えることがこれからの課題だと思います。

 JICA職員の話では、支援する上で大切なことは、先進国に暮らす私たちは発展途上国の人々を下に見てはいけないということでした。お互いが同じ土俵に立ち、共に未来を考え、カンボジアと日本が協力するなら問題の解決も見えてくると思います。

 そこで、私たちにできることとは何でしょうか。

 研修中、嗅いだことのないような悪臭がしました。何の臭いだろうと思っていると、近くにゴミ山があることを知りました。カンボジアにはゴミを処理する施設がありません。そこにはたくさんのハエがたかり、ゴミから出た汚水は生活用水となる川に流れているのです。私が衝撃を受けたのは、そのゴミ山で一日中、お金になる物を集めながら生活をしている子供たちがいた事です。100円ほどの収入でも家族のために働かなければいけないのです。

 私自身、どれだけ恵まれた環境で生活しているのか実感しました。

 みなさんが、このことを世界のどこか遠い国の出来事と思わないために、今、私はカンボジアで見て、感じた事を伝えています。ですから、みなさんも行動を始めてください。普段の生活の中で食べ物を残さないこと、物を大切にすること、それだけでも大きな1歩になるはずです。そして、その気持ちを私たちで、より多くの人に広げていけるなら、それはきっと世界を変える力となっていくはずです。

 訪問先の小学校では、折り紙やけん玉で交流をしました。言葉が通じなくても、身振りや手振りでとても楽しい時間を過ごしました。カンボジアの人たちは笑顔が多く、とても親切で、こちらも温かな気持ちになりました。その笑顔がこの先もずっと続くように、私自身、これからさらに知識を深め、周囲への働きかけを続けていきたいと考えます。

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