新型コロナウイルスの感染対策広がる 消毒液設置や注意喚起、苫小牧港や空港、企業など厳戒態勢

新型コロナウイルスの感染対策広がる 消毒液設置や注意喚起、苫小牧港や空港、企業など厳戒態勢
苫小牧西港フェリーターミナルビル北口玄関に自作の注意喚起ポスターを掲示する苫小牧港開発の社員=24日午前10時ごろ

 中国湖北省武漢市を中心に世界各国で新型コロナウイルスの感染による新型肺炎患者が増加していることを受け、新千歳空港など道内各所で水際対策が進んでいる。苫小牧市内では苫小牧西港フェリーターミナルが急きょ消毒液を設置。市内に拠点を置く道内企業も対策を始めた。中国の旧正月に当たる春節(24~30日)で来道する中国人観光客も増えており、大手ドラッグストアではマスクの在庫確保を急ぐ方針だ。

 新千歳空港では、小樽検疫所支所が体表温度を測定できるサーモグラフィーカメラを使い、検疫レーンを通過する到着客全員を職員がモニターで確認。中国語のポスターも掲示し、体調不良の旅客に自己申告するよう求める。

 苫小牧西港フェリーターミナルでは、21日にビル出入り口へ手指消毒用アルコールを設置した。24日には発熱などの症状がある場合に医療機関受診を促す自作ポスターを多言語表記で張り出すなど、対応に乗り出している。ターミナルを管理運営する苫小牧港開発は万が一の事態に備え、職員が着用する防護服や嘔吐(おうと)物を処理する除菌セットなどの準備も検討中だ。

 輸入貨物を受け入れる苫小牧国際コンテナターミナルでも、苫小牧港管理組合を通じて厚生労働省から配布された注意喚起の案内を作業員の待合室に掲示した。

 港湾運送事業の栗林商会(本社室蘭市)は中国への出張延期に加え、中国上海市の駐在員事務所に勤務する現地採用の社員1人に対しマスクの着用と不要な外出を控えるよう指示したという。

 苫小牧市内に営業所がある建機レンタル会社のカナモト(本社札幌市)も上海市に約10人が勤務する関連会社を持つ。本社広報室は「情報収集しながら現地と密に連絡を取り、対応を検討する」と話す。

 大手ドラッグストアを展開するツルハホールディングス(同)は「春節で中国人観光客が増え、新千歳空港店のマスク需要が急増している」(総務グループ)という。24日現在のグループ全体のマスク発注量は1週間前と比べて160%超。「一般店舗でも徐々に増え始めている」とし在庫確保を進めるが、この時期はマスクメーカーの生産が落ち着くといい「店舗間でも融通しながら対応する」と話す。

 市内の宿泊関係者も気をもんでいる。グランドホテルニュー王子(表町)はドアノブやキープレートなど宿泊客が触れる物へのアルコール消毒を強化した。全室に空気清浄機も常備しているが、山家隆副支配人は「できる限りのことをしたい」と話す。

 春節に合わせて中国の個人旅行客から宿泊予約を受けているホテルウィングインターナショナル苫小牧(同)は、従来方針に沿って宿泊者の健康状態に注意し、不調を訴える場合は医療機関の受診を勧めるという。

 ホテル杉田(同)の代表で、苫小牧ホテル旅館組合の佐藤聰組合長は「組合加盟10施設と連携して対応を進める」と語る。同組合には全国旅館ホテル生活衛生協同組合連合会から、22日付で宿泊者に対する情報提供や従業員の手洗い、うがい励行を呼び掛ける注意喚起の通知があり、すでに各会員に配布している。

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