昨年12月1日施行の改正道路交通法で、罰則が強化された「ながら運転」。運転中のスマートフォン使用などに対し、反則金や違反点数などが大幅に引き上げられた。苫小牧署も継続的に取り締まりを強化し、同月末までの1カ月間で4件を摘発。危険運転の撲滅が叫ばれる中、同署の取り締まり現場を取材した。
(報道部 金子勝俊)
道交法は運転中に携帯電話やスマートフォンを持っての通話や、画面の注視を禁じている。今回の改正で普通車では、反則金が3倍の1万8000円に引き上げられ、事故を起こしかねない危険を生じさせた場合には反則金ではなく刑事罰の対象となった。
24日午前11時半から1時間ほど、苫小牧市若草町の市道王子通沿いでの取り締まりに同行した。警察官2人が約200メートル離れて歩道沿いに立ち、通行車両のドライバーを確認する検問方式。1人が違反を目視で確認したら無線で200メートル先に控えたもう1人に伝え、進行してきた車両に笛と旗で停止を求める。ダブルチェックで違反者の言い逃れを許さない。
気温は1度程度。この時期にしては高めだが、浜風にさらされて底冷えする。警察官は身じろぎせずに歩道に立ち、通り過ぎていく車の内部をじっと観察した。開始から約20分、警察官はまず助手席のシートベルト未着用でワゴン車に停止を求めた。梶貴晶交通1課長は「事故を防ぐために取り締まりを強化している。(ながら運転だけではなく)あらゆる違反を見逃さない」と力を込めた。
運転しているとつい忘れがちだが、ドライバーの行動は外からは丸見え。表情も意外なほどしっかり読み取れる。スマートフォンをダッシュボードに固定していつでも通話できるようにしていたり、カーナビやカーテレビが作動中だったりという車両は多かった。摘発にこそ至らなかったが、信号の色が変わりかけの交差点付近で、急ブレーキをかける車両も見掛けた。
改正道交法の施行と前後し、罰則強化などの内容が繰り返し報道され、ドライバーの安全意識は一定程度は高まったとみられる。しかし、「スマホを使って事故を起こせば免停」といった情報ばかりに気を取られ、摘発されない程度にこれら周辺機器を使いこなそうとする人たちがいるとしたら。
結局、この日の取り締まりでながら運転の摘発はなかったが昨年12月に摘発した4件の中には、パトカーでの巡回中、違反に遭遇したケースもあったという。パトカーの接近に気が付かないほど注意力を散漫にしながら、危険な運転が行われている現状にぞっとした。
昨年の同署管内(東胆振1市4町)での交通事故による死者は10人で、道内の警察署別で最多だった。今年は例年にない少雪で路面が乾燥しており、ついスピードを出してしまいがちだが、梶課長は「車のハンドルを握るときは、運転に集中し交通ルールを守ってもらえるよう、事故抑止の取り締まりや啓発を強化していく」としている。
















