乳がん新治療導入 ラジオ波焼灼療法 針痕程度の傷、社会復帰も早く 王子病院

乳がん新治療導入 ラジオ波焼灼療法 針痕程度の傷、社会復帰も早く 王子病院
ラジオ波焼灼療法で使う器具を手に、乳がんの早期発見を訴える角谷医師

 苫小牧市若草町の王子総合病院(岩井和浩院長)は胆振・日高管内で初めて、早期乳がんの新たな治療法「ラジオ波焼灼(しょうしゃく)療法(RFA)」を導入した。がん細胞に針を刺して焼く施術で、残る傷は針痕程度で乳房をほぼ残せるのが特徴。施術する乳腺外科主任科長の角谷昌俊医師(56)は「社会復帰も早くできる」と利点を強調し、日頃のがん検診で早期発見、治療につなげるよう啓発している。

 RFAは、がん細胞に針を刺して熱で焼く治療法で、▽腫瘍の大きさが1・5センチ以下▽脇の下のリンパ節に転移がない―などが条件。超音波で画像を確認しながら施術する手法で、肝がんなどで用いられてきた。昨年12月に早期乳がん治療に保険適用されたばかりで、道内では7月に北大病院が導入し、10月10日付で王子、北海道がんセンター、札幌徳洲会病院が承認された。

 直径1ミリ以下の針状の電極を差し込み、電流を流すことで先端約3センチが70~80度度に発熱し、がん細胞を焼いて破壊するため、傷は針痕程度。これまでの部分切除術は4~5センチの傷跡が残り、乳房が変形することがあったが、RFAは乳房の変形はほとんどないという。

 また、手術時間は麻酔にかかる時間を除き、部分切除は60~90分程度だったが、RFAでは5~10分程度に短縮。入院期間もこれまで1週間程度だったが、RFAでは3~4日程度で退院でき、治療費も抑えることができるという。いずれの手術も術後の放射線治療は必要で、術後5年後生存率に違いはないという。

 角谷医師はRFAについて「年間10人程度、手術できる」と予測し「痛みも少なく、短期間で、体への負担も少ない。社会復帰も早くできる」と説明。RFA治療は早期発見が必要で、多くは検診で見つかったがんが対象になるとみられるため、「日頃から自分の体に関心を持って生活してほしい」と訴えている。

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