新年度一般会計当初予算案は4期目の岩倉博文市長にとって2006年の市長就任以降、最高額の約815億円に達した。市長が”一丁目一番地”に掲げてきた財政健全化が実現し、800億円台の積極予算を組みながらも各財政指標は目標の管理ラインを保っている。だが、市の借金に当たる「市債」の推移は見逃せない。
20年度一般会計の歳入内訳を見ると、市債は19年度比5%増の約100億円に上る。このうち、約2割の20億円余りは国が将来的に全額負担する約束の臨時財政対策債分とはいえ、歳入全体の約1割を占める。市債残高は年々積み上がっており、簡単に言えば、過去の借金の返済を上回る借り入れをしている。
しかし、時流を見て、必要な事業と判断すれば、苦労してでも推し進めるトップの政策判断としてはあり得ること。借金返済に執心し、市民生活に悪影響を与えるようでは本末転倒だ。
市は近年、学校関連施設の改築を推進。20年度に設計業務費を予算計上した光洋中学校体育館が21年度にも改築工事を終えれば、学校耐震化率100%が実現する。子育て支援関連では小中学校の在籍者のうち、第3子以降の学校給食費無償化。不妊治療に加え、不妊検査の費用助成にも踏み切る。国際リゾート構想の推進事業に1500万円を充て、成長戦略の模索も続く。
人口減少を背景に歳入が落ち込む一方で、社会保障費が膨張。老朽化した公共施設の更新も控え、歳出は一層増加する見通しだ。市民の生活を守る公共投資と、健全財政のバランスを意識したマネジメント力が問われている。
(報道部 河村 俊之)
















