糖尿病をテーマにした特別講演会(苫小牧市主催)が11日、苫小牧市民会館で開かれた。講師を務めた北海道医療センター(札幌市)糖尿病・脂質代謝内科医長の加藤雅彦医師は、バランスの良い食事と適度な運動を中心とした治療で糖尿病を重症化させないよう、来場した市民約130人に訴えた。
加藤医師は糖尿病になった場合、合併症を予防する対策として血糖、血圧、血中脂質、内臓脂肪量を一定範囲内にコントロールするとともに、喫煙者は禁煙が大切と強調。血糖値や血圧を下げる薬はあるものの「治療の基本は食事と運動に尽きる」と述べた。
食事は量や栄養バランスに加え、食べ方にもポイントがあるとし、「食物繊維が豊富な野菜を最初に多く食べてから、米や主菜を摂取すると食後の血糖値の上昇を抑えられる」と説明。体内に脂肪をため込む働きがある遺伝子の分泌は夜間に多いことから「夜遅い食事はできるだけ控えて」とアドバイスした。
また、日常生活でウオーキングや階段の上り下りを取り入れるだけでも運動効果が期待できると解説。苫小牧保健センターで開催されている運動教室への参加も呼び掛け、「公共施設を活用した運動は一人でやるよりも長続きする」と述べた。
参加した市内光洋町の久木康雄さん(68)は「中性脂肪が高めなので糖尿病を心配している。食事と運動に注意する必要性を改めて感じた」と話した。
糖尿病は、膵臓(すいぞう)から出るホルモン「インスリン」が十分に作用せず、血液中を流れるブドウ糖(血糖)が増えてしまう病気。血糖濃度を指す血糖値が何年間も高い状態が続くと血管が傷つき、心臓病や失明、腎不全による人工透析、足切断などの合併症を引き起こす。発症原因は遺伝的な影響のほか、食べ過ぎ、運動不足、肥満などがある。市内では国保加入者で2018年度に特定健診を受けた8900人のうち、7・4%に当たる658人が糖尿病と診断されている。
















