苫小牧市は、新たな行政改革プランを公表した。情報通信技術(ICT)や民間活力の活用などに重点を置いた、2020~24年度の5カ年計画。行政費用の抑制と市民サービス向上の両立へ、人工知能(AI)を使った市民向けの自動応答システム導入、民間資金活用による社会資本整備(PFI)方式での総合体育館の整備検討など計70事業を盛り込んだ。
現行の「行政改革プラン・ネクストステージ」が19年度で終了するのを受けた、後継計画。「苫小牧市行政創革(そうかく)プラン―発想の転換から始まる創造改革―」と命名した。
新プランでは、人口減少に伴う税収減に反比例して福祉分野を中心に行政サービスへの需要が高まると予測。必要な職員数の確保も困難になることを踏まえ、課題克服へ新たな手法や価値を創出する「行政創造改革」を提唱した。取り組む70事業は個別に課題や目標、工程表を付けた。
事業の目安として、健全な財政運営や公共施設の維持管理など七つのテーマを設定。今回、初めてICTの活用を掲げた。人工知能(AI)を利用した自動応答システムは、市民向けと庁内用の2種類の導入を目指す。
人事評価結果の集約、メールのやりとりに20年度から導入予定の、ロボットによる業務自動化(RPA)については、税務や窓口業務などに拡大させることも検討する。
1973年8月開館の総合体育館は床や空調設備など老朽化が進んでおり、他の自治体の事例や民間企業の意見を参考にPFI手法が採用可能かを検討。5年間以内に結論を出す。
民間活力の活用へ、本庁舎内の業務の民間委託も推進する。電話交換、総合案内といった業務でも実施。公設地方卸売市場や市営住宅の管理、上下水道分野で民間委託や指定管理者制度を導入するとした。
新プランは、4月に運用を開始する。現行計画と同様、財政効果額の目標は試算していないが、21年以降の市行政改革推進審議会への報告で個別事業の効果額を実績値として示す。運用期間の中間年に当たる22年にプランを見直す。
事業を取りまとめる市行政監理室は「発想の転換から、新しいものを創り出す、創造改革の意識を全庁的に浸透させたい」と意気込んでいる。プランは市ホームページで公開中。



















