2014年8月の閉鎖以降、長期にわたって空きビル状態が続いているJR苫小牧駅南口の旧商業施設「苫小牧駅前プラザエガオ」。17日に第1審の判決が出たものの、駅前再開発の行方は見通せないままだ。市民は裁判が行われている現状をどう捉え、中心市街地にどんな思いをはせているのか、まちで声を聞いた。
「まちのイメージを損ねる。一刻も早くビルを解体すべきだ」―。表町で生花店を営む米田嘉慎さん(46)は、旧エガオビルに厳しい視線を注ぎ「ビル跡地に公共施設や福祉施設を整備し、にぎやかな駅前を取り戻せないか」と提言する。そして裁判を続けてきた大東開発と市に「和解した上でそれぞれ思い描く構想を進めて」と切実な思いで訴えた。
中心市街地は衰退がなかなか止まらず、旧エガオの現状には周辺の関係者も危機感を強める状態が続く。同町のスポーツ用品店経営、田中静江さん(69)も「駅前再開発が進まないのはじれったい。このままではしぼんでいくだけ」と焦燥感をあらわにし、裁判に対しても「長期化しそう」とため息をつく。その近くで洋服店を経営する赤丸玲子さん(66)も同じ思いを示し、対立が続く問題に「中心に立って取りまとめる人が必要」と話す。
サンプラザ、ダイエー時代の昔を知る市民にとって寂しさは募るばかりだ。桜木町のタクシー運転手、葛西忠夫さん(71)は「以前はバスを待つ間に買い物に行ったり、喫茶店に入ったりする人がいた」と振り返り、「今はお年寄りが買い物に行くのも大変」と語る。「エガオがあった頃は人の流れがあった」とし、再び人が集まる場所になることを切望している。
普段から美術博物館など公共施設を利用するときわ町の無職、杉本孝さん(78)も「駅前は苫小牧の顔。いつまでも寂しいのはつらい。苫小牧を訪れた人に『何もない』と言われる」と肩を落とし「中心市街地を活性化する取り組みが必要。早期に円満解決してもらいたい」と注文を付けた。
駅前から人通りが少なくなり続ける現状に、見山町で会社員をしている佐々木仁美さん(35)は「市民として一番望むことは、駅前が昔のようににぎわい、まちが活性化すること」と訴える。この状態を打破し「市民や観光客が集まるような場所に生まれ変わってほしい」と力を込める。
買い物や電車利用で普段から駅周辺をよく訪れるという王子町の学生、杉村豪太さん(19)は未来に向けて「ビルを壊して自由に使えるようにした方がいい」と呼び掛ける。飲食店を充実させ、観光客を増やす施策に期待し「駅前の雰囲気がいいと、まちのイメージもよくなる」と語った。
転勤などで道内各地の都市を見てきたという沼ノ端中央の主婦、村田なちこさん(40)は「今の中心市街地はただの通り道」とばっさり。景観の悪さに「魅力が感じられない」と指摘しつつ、「歩くことが苦にならない楽しい街並みになれば、自然とにぎわいも生まれるのでは」と話した。
















