鈴木直道知事は21日午後、記者会見を開き、2020年度予算案の概要を説明した。知事は「私にとって最初の本格的な予算。最も重視したのは『対話と議論』だった」と述べ、各部局・振興局職員、21の関係団体と意見交換して練り上げた予算であることを強調。新年度予算を「新交流時代・離陸予算」と名付けた。
四つの視点で14項目の重点政策を掲げたが、「いずれも新たな時代に躍動する北海道を実現するために重要なもの」と指摘。特に予算編成に当たり、(1)時間の軸を意識し今後10年間のロードマップを共有する(2)次世代を担う子どもたちの政策を強化。北海道が子育ての先進地となるような取り組み(3)新たな技術を活用してピンチをチャンスに―の3点を重視して編成したことを説明した。
また、知事は「道の財政状況は私が知事に就任する前から、47都道府県で最悪の水準」とし、「事実として受け止め、課題をしっかり可視化することが大切」と強調。「財政規律を堅持しながら、一方で必要な事業に重点的に予算を配分する。めりはりをつけることに留意した」と語った。
こうした財政状況の中、「道民の力だけでは今の時代、なかなか前進させていくことは困難」とした上で、「官民連携、企業版ふるさと納税など民間資金もできる限り使わせていただいた」と述べた。
開業まで約2カ月に迫った「ウポポイ」については、「目標である来場者100万人に向け、取り組みを加速していく」との姿勢を示し、「来道者との関わりをつくり出していくことが、民族共生への理解を一層深めていくことにつながる」と話した。
道の新年度予算案・重点的に進める14の政策
【連なる好機】
(1)東京2020オリンピックの札幌開催を契機としたチャンスとレガシーの創出=19億円
(2)「ウポポイ」開設を捉えたアイヌ政策の推進と全道への誘客拡大=10億円
(3)縄文世界遺産登録を見据えた価値の継承と創造=2億円
(4)インバウンド(訪日外国人旅行者)の誘致促進=28億円
(5)北海道の食ブランドを生かした輸出拡大の取り組みの推進=14億円
【課題解決に向けた挑戦】
(6)持続的な交通・物流ネットワーク形成の推進=55億円
(7)国土強靱(きょうじん)化の推進と安全・安心の確保=307億円
(8)すべての子どもたちが幸せに育つことができる社会の実現=416億円
【多様な連携】
(9)北海道を応援する方々や市町村と一体となった地域の創生=56億円
(10)北海道ブランドを生かした海外戦略の新たな展開=25億円
【未来の創造】
(11)society5.0時代に向けた未来技術を生かした産業の振興と地域の活性化=32億円
(12)国際貿易協定に対応する力強い農林水産業の確立=450億円
(13)多様な方々が働き、経験や能力を発揮できる就業環境の整備=92億円
(14)誰もが生涯、元気に活躍できる社会・環境の創出=69億円
















