すがわら内科呼吸器科(苫小牧市しらかば町)の菅原洋行院長・理事長がぜんそく患者の治療に関する論文をまとめ、英国医学雑誌「Respiratory Research(レスピラトリー・リサーチ)」に掲載・公表された。2年間にわたって患者を治療観察し、長時間作用型ムスカリン拮抗薬(LAMA)の効果を実証し、菅原さんは「LAMAはいろんなタイプのぜんそくに効果が期待される」と話している。
菅原さんは同院で2021年4月~23年3月、吸入ステロイドと長時間作用型β(ベータ)2刺激薬(LABA)を併用しているぜんそく患者42人に、LAMAを追加する3薬投入の治療を新たに実施し、症状や呼吸機能、気道の変化について経過を観察した。
患者のうち呼吸困難の症状が悪化していた17人は、LAMAの投入によって改善し、気管支の中枢、末梢(まっしょう)いずれも効果があることを確認。菅原さんは「LAMAはこれまで中枢に効くのか、末梢に効くのか、明らかでなかったが、両方に効くことが確認できた。思った以上に効果があった」と話す。
また、せき症状が悪化していた患者25人についても、LAMA追加により症状が改善した17人と、難治性で効果が見られなかった8人を経過観察。「LAMAは実臨床で気道炎症を特徴とするさまざまなぜんそく表現型に対して効果的である可能性が示唆された」との結論を得た。
これらの結果を菅原さんが中心となって、札幌医科大の医師ら3人と論文にまとめた。菅原さん主導で論文を発表するのは今回が4本目。8月7日に英国の同雑誌で公表され、菅原さんは「初めての知見ということで論文が掲載された」と謙遜しながら胸をなで下ろす。
その上で事前に想像した通りの効果を得られ、さらにはデータを積み重ねることで医学的にも認められたことに「これからも効果を明確にしながら治療していきたい」と強調。院内では論文をパネルにして掲げており、今後も患者への説得力を高めつつ、知見や論文執筆を重ねて診療技術の向上を目指す考えだ。
















