新型コロナウイルスの感染拡大防止策で、苫小牧市内の全小中学校は27日から3月8日まで11日間の臨時休校に入った。苫小牧市教育委員会は異例とも言える長い休校期間中、児童や生徒に外出を控えるよう指導するが、小学生の保護者からは「預け先がない」など戸惑う声が上がり、企業などによるサポートの動きも出始めている。市内の学習塾は休講措置などの対応に追われ、受験を控えた中学3年生の保護者からは不安の声が上がっている。
小学2年生の男女双子と小学6年生の娘を持つ市内拓勇東町の保育士、伊藤綾希子さん(36)は「感染リスクが減るので個人的にはありがたい」と臨時休校に理解を示す。ただ、日中は仕事があるため、自宅で過ごす子どもの食事を作り置くなど負担は増える。「実家の両親に協力をお願いしながら乗り切りたい。子どもを預けられる環境がない保護者は大変だと思う」と話す。
認定こども園や院内保育施設などを運営する市内柳町の社会福祉法人百合愛会は、雇用する約70人の保育士や幼稚園教諭のうち、約1割が未就学児や小学生の母親。親族に子どもを預かってもらうケースが多いが、同法人の三上順子園長は「親族に頼るのも限界がある。小学生を育てる保育士らが優先的に休めるよう、職場内でも調整したい」と職場で支える必要性を挙げる。
子どもたちが外に出られないため、大手学習塾なども同期間中を休みとする方針。市内木場町のトランスクール駅北口校は3月8日まで中学部を休む。堀吏塾長は「市の方針に対応する」と説明する。受講生にはスマートフォンで授業のライブ中継を配信する。現時点では高校部は通常通り開いている。
市内木場町の苫小牧練成会も小学生、中学生コースを3月8日まで休む。期間中は生徒専用ホームページで授業動画を流すなど、自宅学習のサポート態勢を整えているが、吉田文博塾長は「感染拡大が受験シーズンに重なり、生徒から『受験直前に感染したらどうしよう』など不安の声も聞く」と話す。
受験生の中学3年生の息子がいる市内ときわ町の美容師、真田亜貴子さん(41)は「感染リスクを避けるため休校になるのは仕方ないが、『本番』に向けて重要な時期なので複雑。塾も休講になって本人の不安も大きいと思う」と代弁する。受験後は卒業式も控えているが、現時点ではどうなるかは不透明で「式に参加して子どもの節目を祝ってあげたい」と述べた。



















