アルミニウムの総合メーカー日本軽金属苫小牧製造所(苫小牧市晴海町、綿引義昌所長)は、敷地内にある体育館をバリアフリー化し、地域の障害者スポーツチームなどに開放する計画だ。従業員の福利厚生施設として長年利用してきたが、地域福祉に役立てようと耐震補強とともにバリアフリー化の改修工事も実施。3月に完了する予定で、将来は市内や近郊の障害者スポーツチームに活用してもらいたい考えだ。
体育館は鉄骨造り2階建てでコートの広さは縦18メートル、横30メートル。バスケットゴールも付いている。創業した翌年の1970年に竣工(しゅんこう)し、従業員が休憩時間中などに運動を楽しんできたが、老朽化が進んだため、最近ではあまり利用されていなかったという。
日本軽金属グループが昨年、創立から80周年の節目を迎えた記念事業として、全国各地の製造拠点で実情に合わせて福利厚生施設の改修事業を展開。苫小牧製造所でもこの一環で体育館の耐震補強と改修を計画。さらに改修した体育館を地域福祉に役立てることを視野に入れ、段差などのないバリアフリー化を進めることも決めたという。
改修に当たり、昨年10月ごろから同所管理室の中村誠宏さん(44)を中心に市内外の障害者スポーツチームを訪問。身体障害者が置かれている実情を情報収集してきた。教わった情報を参考にして体育館の出入り口にスロープを設置したほか、身体障害者だけではなく誰でも使える多目的トイレを3室設けた。
バリアフリー化とは別に、1階のシャワー室を休憩室に変え、コートに面する形で窓を設けることで、内部の様子を見ながら休憩できるスペースも確保している。
体育館は3月ごろに改修完了の見通し。従来通り従業員の福利厚生として使用しながら、当面は市内外の車いすスポーツチームに働き掛けて練習や交流試合などに活用してもらう考え。併せて利用者に使い勝手を尋ねながら施設機能を充実させ、本格的な地域開放に向けた検討も進めるという。
中村さんは障害者スポーツチームを訪問した際、車いすバスケットボールや車いすラグビーなどは選手同士が接触し、転倒で床面が傷付くことがあり「施設などの利用を敬遠されるケースも少なくないと聞いた」と話す。
また、車いすスポーツを受け入れる施設でも、出入り口の段差や身体障害者用トイレがないなどの理由で利用しなかったケースもあるとし、「障害者スポーツが置かれている現状は厳しい。企業ができる支援策として体育館の地域開放を進めたい」と話す。
同所総務課の板敷倫明課長(45)は「競技用車いすの修繕などアルミニウム加工製造の専門企業だからこそできる地域貢献策も考えていきたい」と意気込みを語った。
















