室蘭開発建設部が苫小牧港・西港漁港区で3期目の工事を行っている屋根付き岸壁は、今月末の完成に向け、急ピッチで作業が進んでいる。2017年7月に始まった整備事業は約3年かけて今回で完了。全長251メートルのコンクリート製の屋根で水産物の品質を確保し苫小牧港からの輸出を促進するとともに、漁業者を雨風から守り、就労環境を向上させる。
屋根付き岸壁の整備は、国交省が実施している農水産物の輸出促進に向けた取り組みの一環。1期工事(52メートル区間)は18年3月、2期工事(79メートル区間)は19年3月にそれぞれ完了している。残る120メートル区間の3期工事は19年4月に着手し、工事の進捗(しんちょく)率は9割。電気配線など最後の仕上げを進めている。27日までに工事を終え、検査や使用手続きを経て利用を開始する。
漁船が岸壁に接岸して水産物を水揚げする際、屋根があることで▽鳥のふんや直射日光を遮り、水産物の品質を確保▽防風による船舶係留の安全性向上▽漁業者の就労環境改善―などの効果を見込める。
すでに完成した部分を利用する苫小牧漁業協同組合によると、屋根の下は夏は涼しく冬は暖かいため、作業環境が向上。水産物の鮮度を保つ効果も出ているという。
同省は道内からの農水産物と食品の輸出拡大へ、苫小牧港と石狩湾新港を重要拠点に位置付け、17年度338億円だった苫小牧港からの輸出額を25年度には707億円に引き上げたい考えだ。
総事業費約18億円を投じた屋根付き岸壁の完成で水産物の品質を向上、北海道ブランドを生かした輸出の拡大や魚価のアップを目指す。
苫小牧港湾事務所の担当者は「今春、東港で民間企業による大型冷凍冷蔵倉庫も竣工(しゅんこう)する。官民の連携が深まり、道産の水産物などの輸出が促進されることを期待している」と話した。
















