新千歳の中韓路線全休 国際線ターミナルビル閑散

新千歳の中韓路線全休 国際線ターミナルビル閑散
人影が消えた新千歳空港国際線ターミナルビルの搭乗手続きカウンター前=9日午前9時すぎ

 新型コロナウイルスの感染拡大防止策の一環で、政府は9日から31日まで、中国、韓国からの航空機の到着先を成田、関西両空港に限定する。この措置を受け、新千歳空港は9日、両国からの路線が全休に。3月に発着予定だった中国本土路線(香港、台湾除く)の9割、韓国路線の4割はすでに運航取りやめを決めていたが、追い打ちを掛ける格好の両国路線の運休。新千歳の国際線ターミナルビルは一層閑散としている。

 今回の措置では検疫を集約するため、成田、関西両空港に降りた旅客に、自宅や宿泊施設で2週間に待機を求める。新千歳は含まれず、航空各社は運休を決めている。

 ■外国人客消える

 中韓路線全休初日の午前9時ごろの国際線ビル内は静けさに包まれ近年、急増していた外国人旅行客の姿は数えるほど。同日はソウル、上海、北京、天津などの各路線が軒並み運休し、台北、マニラ、フィンランド・ヘルシンキといった限られた路線が運航していた。

 2月上旬から空港内テナントは、売り上げの減少が顕著。国際線ビルの土産物店に勤める20代女性は「この時間帯には必ずお客さんが歩いていたが、今は驚くほど少ない。売り上げは前年同時期の半分以下。中韓路線の運休は、きついと言うしかない」と肩を落とした。

 別の土産店に勤める30代女性も「全休から1週間、2週間とたって、どんな影響が出てくるか怖い」と話した。

 フィンランド人の夫を持つ長女が同国に帰るのを見送りに来たという、札幌市の山本孝俊さん(69)は「いつもは団体客がいるのに…。きょうみたいな空港内は見たことがない。異常事態だ」と表情を曇らせた。

 新型肺炎をめぐり、外国政府は日本への渡航警戒レベルを引き上げたり、渡航の延期を呼び掛けるなどしており、日本国内での感染拡大を受けたインバウンド(訪日外国人旅行者)の減少は今後も加速することが予想される。

 ■国際線の3分の2が運休へ

 1月末に中国政府が海外団体旅行禁止を決定して以降、新千歳と中国本土を結ぶ路線の旅客は激減。国土交通省新千歳空港事務所によると、残っていた中韓両国路線の計約90往復180便も今後、運休する見込み。新たな運休便数は、国際線の運航予定便数全体の約4分の1に相当する。

 中国本土路線は3月、12社が10路線で約290往復580便の運航を計画していたが、5日時点で約275往復便550便が運休を決定。北京線と上海線だけが残っていた。韓国路線も6社が2路線で約140往復280便を計画していたが、約60往復120便が運休する。

 国際線全体では、約830往復1660便の運航計画に対し、中韓をはじめ香港やタイの路線を含む約450往復900便の運休届け出が出された。中韓路線の約90往復180便が追加運休すると、国際線全体の3分の2に上る。

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