苫小牧市は今年度から10年間の水道、下水道事業の経営戦略をまとめた。それぞれ経常収支比率100%以上などの目標を設定。人口減少や施設の老朽化を踏まえ、優先順位を付けながら維持管理、耐震化などを進める。将来的な料金、使用料の値上げを議論する必要性も明記した。両事業の経営戦略策定は初めて。
期間は、2019~28年度。総務省が全国の自治体に行った要請に基づき策定され、すでに運用を開始している。
上下水道それぞれ3項目の目標を設定。(1)純損失を出さない(経常収支比率100%以上)(2)災害時に迅速な復旧作業を行えるよう、手元資金(累積資金)として収入3カ月分以上確保―を共通目標とした。
3項目目には、水道が浄水場施設の耐震化率100%、下水道は保有施設の老朽化対策100%を掲げる。
財政計画によると、水道事業では浄水場施設や管路が法定耐用年数を超え始めているため、取水段階から医療機関、避難所となる学校などに通じる重要水道管路の耐震化を進める。
ただ、借金に相当する企業債の残高償還で、計画最終年の28年には手元資金が料金収入3カ月分の6億円を割り込み、29年以降に資金枯渇の恐れもあるという。
下水道についても、43年に手元資金が底を突く見通し。
このため、市は将来的な料金値上げ議論は不可欠とみているが、料金や使用料の値上げに当たっては経費節減や業務効率化の徹底が大前提。市議会での条例改正、公営企業調査審議会への諮問も必要となる見通し。
戦略をまとめた、市上下水道部の総務課は「支出を日々の業務の中でしっかりと監視。経営努力で手元資金の減り幅を緩やかにしたい」としている。
















