20日の祝日、約半月ぶりに再開した道の駅ウトナイ湖はにぎわいを見せた。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため4日から一斉休館していた公共施設52カ所について、苫小牧市が19日、8施設を順次再開させることを決め、最も早く来館者を迎えたのが道の駅だ。残り44施設については、3月末まで休館を延長すると市は発表した。感染リスクを抑えながらも、自粛ムードに伴う市民生活や地域経済への影響を緩和しようと配慮した難しいバランスでの行政判断だった。
「何とか開けられないのか」―。18日午後、市役所の一室で、新型コロナに係る対策本部会議の主要メンバーが対応を協議していた。当初4~19日とした公共施設の休館期間の終了が迫る中、岩倉博文市長は思わず口にした。各施設を担当する部署側が示したのは、全施設の休館を延期する案だったからだ。
約1週間前までは、「20日から全館再開」とする空気もあった。2月29日の5人目の感染者の確認以降、市内で新たに感染が出ない時期が続いていたためだ。しかし、15日に保育園に通う男児の感染が判明し、一気に慎重論に傾く。担当者は「待ちわびた市民が殺到するかもしれない。感染者が出たらどうするか、不安はある」と漏らした。
一方、市長など特別職側は、自粛ムード長期化に伴う市民生活への影響を懸念していた。鈴木直道知事が緊急事態宣言を出して以降、市長と両副市長は手分けし、地元の金融機関や業界団体を回り、厳しい実情を直接聞いていた。感染拡大に最大限注意しながらも、自粛ムードを少しずつ取り払っていかなければ地域経済が持たない―。そう考える岩倉市長は施設再開に向けた検討を求め、「何かあったら責任は持つ」とハッパを掛けた。
各部署では、集団感染のリスクとされる▽換気が悪く▽大勢が集まる▽長時間、近距離で会話する空間―などへの対策を見極めて、開館できそうな施設を絞り込んだ。美術博物館や道の駅ウトナイ湖、まちなか交流センター・ココトマなどが挙がったが、道の方針を待ち、最終判断は19日午前の対策本部会議に持ち越した。
同会議には全部署の幹部が出席し、約1時間の協議で8施設の順次開館を決めた。幹部の1人は「道の緊急事態宣言の解除がなければ、8施設の再開も難しかったかもしれない」と話す。
最後まで議論になったのは中央図書館だった。他都市の状況や指定管理者の意向、図書コーナーを持つ他の施設との連携を踏まえ、本の貸し出し・返却の利用に限って再開する運びとなった。再開にこだわった五十嵐充教育長は「外出の自粛で子どもたちにストレスがたまっていないか心配があった。外に出るきっかけになれば」と強調する。
各コミュニティセンターなどの図書コーナーは23日、中央図書館は24日に開館を予定している。
















