所得とサービスの両立を 年収の壁議論で認識示す トランプ氏勝利 半導体へ影響注視 鈴木知事会見

所得とサービスの両立を 年収の壁議論で認識示す トランプ氏勝利 半導体へ影響注視 鈴木知事会見
「103万円の壁」についての認識を語った鈴木知事=8日午後、道庁

 鈴木直道知事は8日の定例記者会見で、衆院選で躍進した国民民主党が所得税の非課税枠「年収の壁」を103万円から178万円に引き上げることを自民、公明の与党に求めていることについて「働く方々の所得が増えることはいいことで、意義があるのではないか」としながらも、一方で総務省の試算で「地方の個人住民税分だけで4兆円程度の減収が見込まれる状況」と指摘。「所得が増える方々に対する行政サービスが結果として低下する。そうなると政策効果がある種、限定的になるのではないか」との認識を示した。

 知事は「所得が増えることと、サービスが充実して提供されていく。この両立が大事」と強調。さらに「極めて短い期間で、方向性を決めようとしている」とし、「地方だけで4兆円の減収になることに対する、何ら具体的な話があるわけではない」と説明。「地方の歳入に穴が空くことについては当然、(国に)対応を考えてもらわなければいけない」と主張。「国政を中心に議論が行われているが、やはり地方の声もしっかり聞いていただいた上で、国民的な理解を得た中で進めてほしい」と求めた。

 また、米大統領選でトランプ氏が勝利し、米国が今後、半導体政策でも保護主義的な色彩を強めることが予想されることに関しての質問に対しては、「トランプ前大統領が勝利され、来年1月の大統領就任に向けて今後、さまざまな動きが出てくる」とし、「その結果を踏まえた世界情勢の変化、わが国、北海道に与える影響を注視していかなければならない」と述べた。

 半導体については「経済安全保障上の観点からも、わが国のみならず、日米において緊密に連携して取り組んでいくべき分野」と指摘。米IBMから技術提供を受けて千歳市に次世代半導体工場を建設中のラピダス(東京)の営業戦略に対する影響の可能性については「ラピダスのプロジェクトは、アメリカを代表するIBMと共同開発パートナーシップを締結した上で、両社が緊密に連携して取り組みを進めている」と説明。「ラピダスが製造を目指している次世代半導体は経済安全保障上、極めて重要な物資であり、キー・テクノロジーだ。わが国のみならず、アメリカにおいても非常に重要なものである」と強調した。

 「アメリカにとっても、日本にとっても重要な取り組みであり、影響ということよりは、このプロジェクトを確実に推進していくという方向性で、互いに取り組みを進めていくべきだ」と語った。

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