JR北 5期連続で赤字予想 20年度事業計画 営業損失想定は432億円

JR北 5期連続で赤字予想 20年度事業計画 営業損失想定は432億円

 JR北海道は2020年度の事業計画を策定し、3月30日までに国土交通省に認可申請した。運賃改定、快速エアポートの利用増などから前年度比72億円増の950億円の営業収益を見込む一方、社員数の減少や施設の撤去工事などで同18億円減の1382億円の営業費用を計上し、営業損失は432億円と想定した。経営安定基金の運用益、国や地域からの支援でも穴埋めできず、当期純損失は24億円を見込む。これにより5期連続の赤字予想となっている。

 現時点では新型コロナウイルス感染症が年間の業績に与える影響を見通すことは困難とし、それを盛り込まずに計画を立てた。終息後の挽回策も盛り込んでいないという。

 営業収益は、鉄道収入が前年度比61億円増の768億円を見込む。このうち道新幹線運輸収入が同6億円増の82億円とした。全体の鉄道利用者は0・7%減の1億3500万人を想定する。

 営業費用は人件費が4億円減の452億円、物件費が10億円減の761億円と想定。営業損失は90億円圧縮しているが、経営安定基金の運用益が18億円減の210億円と低水準となる見通しだ。経常損失は、77億円圧縮したものの134億円を想定している。

 日高線(鵡川―様似間)といった線区の退出費用や、札沼線橋梁(きょうりょう)以外の撤去費が増加したことにより、特別損失が70億円増の74億円となり、当期純利益は赤字となった。

 島田修社長は「19年度は最終利益が黒字化する見通しを持っていたが、新型コロナウイルスの影響で2~3月に50億の減収となり、最終決算も赤字になる」と見通しを語り、「今後計画した施策を取りやめたり、延期したりするものも出てくると思う。一方で、将来を見据えて手を打っていかなければならないものは着実に進める」と強調した。

 JR北は(1)鉄道競争力強化(2)開発・関連事業の推進(3)コスト削減―を20年度の重点項目とし、これに基づき同社単独では維持困難な線区で、利用客が少ない線区の第1期アクションプランの検証や、第2期計画の策定に向けて準備を進める。

 また、北海道新幹線の札幌延伸に向け、青函トンネル内の最高時速210キロの営業運転や、宅配便貨物の貨客混載事業を実施。人材育成に向けた研修や白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)への送客、ホテル事業への拡大などに取り組む。

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