苫小牧市緑町の岩城産婦人科(岩城雅範院長)が新規の分娩受け入れを休止し、2月から不妊治療と婦人科に特化した診療を行っている。晩婚化などで不妊治療のニーズが年々高まる中、産科と不妊治療の両方で質の高い医療を提供することは難しいとして見直した。3月からは土曜日午後と日曜日午前の外来を始め、「受診しやすい体制をつくり、不妊治療に対応していきたい」と話している。
岩城産婦人科は2000年に開業。近年は24時間体制で年間200~250件の分娩を扱う一方、増加する不妊治療にも当たってきた。「不妊治療は初診の場合、少なくとも30分は必要。医師1人で両立は難しくなっていた」とし、昨年秋頃から分娩受け入れ休止の検討を始めた。市立病院や王子総合病院など3医療機関に患者を紹介し、すでに受け入れてもらったという。
岩城産婦人科の不妊治療の受診患者は市内6割、千歳や室蘭など近隣3割、道外や道内遠方1割。休止前の患者数は1日当たり40件前後、月1200~1500人ほどだったが、土曜日午後と日曜日午前の外来を始めたことで月1800人ペースに増えている。
背景には積極的な情報発信もある。ブログや動画配信サイト「ユーチューブ」で不妊治療チャンネルを不定期に配信、祝日限定で事前予約制の無料電話相談も実施している。岩城院長はさらに、7月ごろまでに不妊治療の診療時間を午後7時まで延ばすことも計画中で、「仕事帰りに受診しやすくなる」と話す。
道外から来院する患者も徐々に増えており、年内に道央道苫小牧中央インターチェンジ(仮称)が開設することで「新千歳空港からのアクセスが便利になる」と強調。近隣ホテルとの提携も模索中で、「治療のため連泊できる環境も整えたい」としている。
















