札幌国際大スポーツ人間学部の遠藤正教授(52)が10日、苫小牧民報社を訪れ、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受ける地域観光に提言を行った。行政や民間の観光関係者で自由に議論する場を設けた上で、日帰り観光など地域内の身近な誘客から回復させるようアドバイス。「苫小牧が一番先に道内の客を呼べるよう意思共有を図ってほしい」と期待を寄せた。
遠藤教授は、世界中の人の動きが止まり、観光業も大きな打撃を受けている現状に対し、「観光は裾野が広いから北海道も力を入れてきたが、裏目に出た」と分析。行政のしっかりしたサポートが必要と指摘し、支援策としては「直近は資金。できるだけスピーディーにかつシンプルに行うべきだ」と述べた。
従来の観光施策が「インバウンド(訪日外国人旅行者)重視に傾き過ぎていた」とも指摘し、今後は「地域を大事に」と提言。「道民が一番動いてくれる観光に焦点を当て、まずは日帰り観光に最優先で取り組めば『地元の人が動いている』『道内各所で安全』と副次的につながる」と説明した。
その上で、観光関係者が自由に議論する場を設け、「お互いのやりたいことや立場ごとの利害も話し合い、『苫小牧安全宣言』やアクションプランを作るべきだ」と訴えた。
一例として夏の一大イベント「とまこまい港まつり」を挙げ、「大きな祭りをどうするかみんなで考えれば、きっといいアイデアが出てくる。近隣の方を積極的に呼べるようバスを出すとか、今までと少し違う形で開いて客を呼ぶ手もある」と助言。出光興産北海道製油所(真砂町)が今年、4年に1度の大規模な定期補修工事を予定していることについても、「この時期に来る人は大事にしないと。安全安心が前提だが、まちに出てもらうための取り組みが必要だ」と指摘した。
東日本大震災や胆振東部地震の大規模停電など、災害で打撃を受けてきた観光業だが「今のような動きの止まり方は経験がない。どういう復興をして、次に備えるかが大事」と遠藤教授は強調。苫小牧は新千歳空港が近く、今後は道央道の苫小牧中央インターチェンジや白老町の民族共生象徴空間「ウポポイ」の開業など好機が続くことから「ピンチをチャンスに変えられるはずだ」と奮起を促した。
















