津波 苫小牧は最大9メートル 巨大地震発生で国が暫定想定 市、ハザードマップ改定の必要性検討へ

津波 苫小牧は最大9メートル 巨大地震発生で国が暫定想定 市、ハザードマップ改定の必要性検討へ

 千島海溝と日本海溝を震源とするマグニチュード9クラスの巨大地震が発生した場合、苫小牧市内での津波は最大9メートル余りに達するとの暫定的な想定を国の検討会が取りまとめたことが分かった。ただ、市もすでに最大で8・5メートルの津波を想定しており、市危機管理室は「従来の考え方から大きく外れるものではない」と指摘。「詳細が示された段階でハザードマップ改定の必要性を検討する」としている。

 政府の有識者による検討会が暫定的なデータとして示し、このほど道のウェブ会議で市に概要が説明された。国は各自治体などの意見を踏まえた上、近く正式な想定をまとめ、各自治体に詳細を伝える予定という。

 一方、道は東日本大震災を受けて2012年、日本海溝と千島海溝周辺を震源とする、マグニチュード9クラスの巨大地震の想定を取りまとめた。市が全戸に配っている防災ハンドブックの津波ハザードマップも道が想定した浸水予測図を踏まえ、津波は最大8・5メートルに達するとしてきた。

 同室は「暫定版の概要が示されただけだが、従来の想定から極端に外れていない」と指摘。ただ、過去の地震や津波による海底堆積物の影響なども考慮して国が示した最新版の想定とあり、「地域によっては浸水予測が変わるかもしれない。今後の地域防災に役立てるため、詳細が示された段階で検討していくことになる」と話す。

 検討課題の一つとしては、市が浸水区域内で指定する一時避難用の「津波避難ビル」。現在は官民68棟で約3万3000人を収容できるが、JR苫小牧駅中心から西部にかけては少なく、最新の想定に合わせた検証が欠かせない。

 また、災害時備蓄計画は直下型地震を想定して物資交付者を1万人と見積もっているが、より広範囲に影響が及ぶ津波で被害想定が具体的に示されれば、市も根本から議論し直す必要がある。

 現時点での津波想定は第1波が49~57分以内に到達。沿岸最大水位は苫小牧市元町が8・5メートル、同錦岡が8・2メートル、安平川河口が8・1メートル、苫小牧港・西港が6・4メートルとなっている。

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