新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や経済不安などを背景に、配偶者からの暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)の増加が苫小牧市内でも懸念されている。被害者の保護と自立支援を行う市内のNPO法人は「暴力をふるうパートナーが常に自宅にいるため、相談したくてもできない人がいるのでは」と話す。国も危機感を高めており、24時間対応の電話や電子メールでの相談にも乗り出した。
DV被害者を保護する緊急避難場所(シェルター)の運営と自立支援に取り組む、市内のNPO法人ウィメンズ結には、年間で延べ4000件の相談が寄せられている。暴力が深刻なケースはシェルターで受け入れており、2019年度は32人の被害女性が一時避難している。
同団体によると、2月までは電話相談が毎日のように入っていたが、新型コロナウイルスの感染者が増えた3月から件数が急減。継続的に相談を受けていた人からの連絡が途絶えたケースもある。担当者は「外出自粛で加害者の在宅時間が長くなり、外部への相談ができなくなっているのでは」と指摘。ウイルス流行による経済的不安などで加害者のストレスが高まり、家庭内暴力をエスカレートさせる危険性も挙げている。
同様の事例は全国各地で懸念されており、内閣府男女共同参画局が緊急対策として20日にDV相談窓口を拡充。電子メールやインターネット交流サイト(SNS)で受け付けを始めたほか、29日からは電話相談を24時間体制にする予定だ。緊急性がある場合は被害者が居住する地域の支援団体などに協力を要請し、被害者の緊急保護などにもつなげるという。
市は1人で悩む被害女性を支援するため、ホームページ(HP)にこれらの情報を掲載。DV相談などに対応する市こども支援課は「被害者の多くは『自分さえ我慢すれば』と思いがちだが、自分や家族のためにも諦めずに相談してほしい」と話す。
内閣府のDV相談は、フリーダイヤル(0120)279889(28日まで午前9時~午後9時。29日以降は24時間対応)。SNSとメール相談は専用HP(https://soudanplus.jp)からアクセスする。
市内で受け付けているのは、市こども支援課 電話0144(32)6369、NPO法人ウィメンズ結 電話0144(35)0110。
















