新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府が緊急事態宣言の期間を5月31日まで延長したことを受け、道内の小中学校や道立高校なども一斉休校の期間を延長した。子どもの学力低下やストレス増大など懸念や不安が広がる中、生徒や保護者、教育関係者に思いを聞いた。
「学校再開後に授業についていけるか心配」。苫小牧市内の高校2年生、小玉仁美さん(17)はそう不安を語った。突然の一斉休校で3月中に終わっていない教科もあるため、自宅学習では宿題以外に苦手な教科も復習中。2年生になって登校したのはわずか2週間ほどで「学校再開後のクラスメートとの交流が楽しみ」と話した。
保護者も不安だ。小学校3年生の娘を持つ市内明野新町の加藤香奈さん(35)は、通信教材や学校の課題プリントで家庭学習を進めるが「集中力を維持させるのが難しい」と言う。新しいクラスで友達や先生との関係が十分できないまま休校に入り「今後の学習環境も心配です」と述べた。
白老町の会社経営、大西潤二さん(41)は夫婦共働き。小学3年生の長女は町内の児童クラブに通いながら、規則正しい生活を送っているという。休校延長は「国の方針なのでやむを得ない」とし、「平日は仕事のため、休日に自然の中で一緒に遊ぶ時間をつくっている」と子どものリフレッシュを心掛ける。
教育関係者からも戸惑いの声が上がる。苫小牧市教育委員会は「失う授業時数の全体像が見えない」とし、現時点で夏期と冬期の休み期間短縮や土曜授業の導入、行事の見直しなどを検討中。ただ、学校行事などは心や体の成長にもつながるとし「勉強も大事だが、もっと大事なこともある。総合的に考えていきたい」と話している。
白老町教委は現在、道教委の指針を参考に児童や生徒が作った時間割に沿った自宅学習を指導中。新学年の教科書でそれぞれ予習を進めてもらい、分散登校時に教員が習熟度に合わせて理解を進める考え。安藤尚志教育長は「学校再開後、さらに学びが必要な子どもには補習などのきめ細かな対応を取る」と話す。
苫小牧東高校は4月24日から実施している授業の動画配信を継続。インターネット環境がない家庭には、今月11日から授業を録画したDVDの貸し出しを始める。五條政人教頭(55)は「自宅学習が不得手な生徒にとっては学力差が開く可能性もある」と指摘。今年度から変わる大学入試制度が適用される3年生に対する配慮も検討中だ。
苫小牧市内の高校も31日まで
苫小牧市内の道立高校は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた道教育委員会の要請に踏まえ、臨時休校期間を今月31日まで延長する。各校とも11日以降の分散登校を検討中で、生徒の体調把握などを行う方針。
私立の駒大苫小牧と苫小牧中央も休校期間を延長し、分散および一斉登校を行う。国立の苫小牧工業高等専門学校は学校への登校は行わず、4月15日から実施している遠隔授業を継続する。
















